最近、ロレックスの買取相場が下落しているというニュースが時計ファンの間で話題になっています。
かつて空前の高騰を見せたロレックス相場に一体何が起きているのでしょうか。
所有している方にとっては、今が売り時なのか気になるところではないでしょうか。
本記事では、その最新価格推移や相場下落の背景をわかりやすく解説し、さらに大切なロレックスを少しでも高く売るためのコツやポイントも詳しく紹介します。
市場動向から今後の見通しまで網羅していますので、ロレックスの売却を検討している方は必見です。
目次
ロレックス買取相場が下落?最新動向と今起きていること
ロレックス買取相場の推移と現状を解説
近年のロレックス中古市場は、2020~2022年頃にかけて異例の価格高騰が起きました。
人気スポーツモデルを中心に新品定価の数倍ものプレミア価格で取引され、「ロレックスバブル」とも呼ばれる状況でした。
しかし2022年後半頃から相場は調整局面に入り、一時は価格の下落傾向が見られました。
例えば、正規定価約170万円のコスモグラフ デイトナ(ステンレスモデル)は中古価格が一時740万円前後まで高騰しましたが、その後520万円前後まで落ち着いています。
また、250万円超まで上昇していたサブマリーナー・デイトも、現在は200万円前後で推移するなど、ピーク時に比べると値下がりしたモデルが多く見られます。
ただし2023年以降は下落幅が小さくなり、2024年から2025年にかけては一部モデルで緩やかな回復傾向も現れています。
相場全体としてはピークから調整されたものの、依然としてコロナ前と比べれば高水準を維持しており、ロレックス人気の根強さもうかがえます。
買取価格が下落した主な要因とその理由
ロレックス買取相場の下落には、いくつかの主要な要因が指摘されています。
主な理由としては、以下の点が挙げられます。
- 中国経済の減速と需要低下:近年、中国の景気後退や富裕層の購買意欲減退により、これまでロレックス市場を牽引してきた中国からの需要が落ち込みました。パンデミック後のゼロコロナ政策や不動産バブル崩壊の影響で、中国国内で高級時計が売却に出されるケースが増え、結果として世界的な中古市場で供給過多となり、価格下落を招きました。
- 投機的需要の沈静化:暗号資産や株式市場の好調に伴って、高級時計が投資・投機対象となり価格が吊り上がった側面がありました。しかし金融市場の調整局面で投機熱が冷め、時計を売却して現金化する動きも出たため、相場が落ち着きを取り戻しました。
- 供給の増加:過去数年の相場高騰を受け、「今が売り時」と考えた多くのオーナーがロレックスを手放したことも、買取市場の供給増につながりました。流通量が増えた結果、需給バランスが崩れて価格が調整された面があります。
- メーカーの施策:ロレックス社自身も近年は年に1~2回のペースで定価改定(値上げ)を行い、また2024年末には正規店での認定中古プログラム(RCPO)を国内導入するなど、市場健全化に向けた動きがありました。正規店での購入制限ルール強化や認定中古販売開始により、転売目的の購入が抑制され、行き過ぎたプレミア価格が是正されつつあります。
- 世界情勢と金利動向:ウクライナ情勢の不安や各国のインフレ対策(金利上昇)による景気減速も、高級時計市場の熱を冷ます一因となりました。特に金利上昇で資金調達コストが上がり、趣味・投資目的の高額時計購入を先送りする動きが強まったことが考えられます。
これら複合的な要因により、一時は「暴騰から急落」とも表現された相場変動が起きました。ただし需要そのものが消えたわけではなく、一巡したことで過熱感が収まったという見方ができます。
最新の市場動向・為替相場の影響とは
2025年現在の市場動向としては、相場下落に歯止めがかかり安定~緩やかな回復基調が見られます。
一部の人気モデル(デイトナ、サブマリーナー、GMTマスターII、エクスプローラーIなど)は再び需要が旺盛で、中古買取価格が上向いているモデルも存在します。
背景には、世界的な高級時計需要の底堅さがあります。ロレックスは依然として世界中で支持されており、中国市場が低迷しても他地域の顧客層が支えているため、ブランド価値自体は維持されているのです。
また、日本国内の市場に影響を与えるのが為替相場の変動です。円安時には海外から日本の中古ロレックスを買い求める動きが活発化し、国内買取価格を押し上げる傾向があります。逆に円高局面では海外バイヤーの購買意欲が落ち着き、国内相場が軟化しやすくなります。
近年は円安傾向が続いていましたが、2025年にかけて為替が円高方向に振れると、国内のロレックス買取額に下押し圧力となる可能性があります。
一方でロレックス公式の定価改定も市場に影響します。2022年には平均約20%の大幅値上げが行われ、2025年1月にも金無垢モデルを中心に定価引き上げが実施されています。新品定価が上がれば中古価格も相対的に底上げされるため、高額モデルでは買取相場が堅調に推移しやすい状況です。
ロレックスの買取相場表【2025年最新版】

主なロレックスモデル別の買取相場一覧(デイトジャスト・デイトナ・GMTなど)
以下では、2025年時点における主なロレックス人気モデルの中古買取相場の目安を一覧表で紹介します。
いずれも付属品完備・良好な状態の場合のおおよその価格帯です(実際の買取額はコンディションや時期によって変動します)。
| モデル名 | 参考買取相場(2025年) |
|---|---|
| コスモグラフ デイトナ(SSモデル) | 約400~500万円前後 |
| サブマリーナー デイト(SSモデル) | 約180~200万円前後 |
| GMTマスターII(SSモデル) | 約230~280万円前後 |
| エクスプローラーI(36mm現行) | 約100~120万円前後 |
| デイトジャスト(41mm現行・SS) | 約120~170万円前後 |
| オイスター パーペチュアル(36~41mm) | 約80~150万円前後 |
※SS=ステンレススチールモデル。上記は代表的な一例です。素材違いや限定モデルでは相場が大きく異なる場合があります。
たとえばデイトナのコンビモデル(SS×YG)や金無垢モデルは数百万円台後半~1000万円超えの買取例もあり、GMTマスターIIのホワイトゴールド製モデルなどは500万円以上で取引されるケースもあります。
レディースモデルのロレックス買取相場表
続いて、レディースサイズのロレックス主要モデルについて中古買取相場の目安をまとめます。
一般的にメンズモデルほど極端なプレミアは付きにくいものの、コンディションや仕様によって評価額が変わります。
| モデル名(レディース) | 参考買取相場(2025年) |
|---|---|
| デイトジャスト28(現行SSモデル) | 約60~80万円前後 |
| デイトジャスト26(旧型SS・WGベゼル) | 約50~65万円前後 |
| オイスター パーペチュアル31(現行モデル) | 約80万円前後(※ダイヤル色により変動) |
| ※レディース金無垢モデル | ~150万円以上(素材・ダイヤ装飾量による) |
※レディースは型番や年代によりサイズが26mm/28mm/31mmなど異なります。上記「デイトジャスト28」は現行の28mm、自動巻きモデルの目安価格です。
レディースモデルはメンズほど需要が集中しないため、高騰しにくい傾向がありますが、18Kゴールド素材や10Pダイヤ文字盤など高級仕様のものは比較的高額査定となります(100万円を超える例もあり)。
逆に古い手巻き式モデルや小ぶりなアンティークロレックスは動作状態によっては数十万円台に留まるケースもあります。
中古・新品での買取価格の違い・参考価格の見方
中古市場では、「未使用品」扱いになるかどうかで買取価格が変わる点に留意が必要です。
購入直後で保護シールが付いたままの状態や、保証書の日付が極めて新しい個体は「新品同様品」として高値がつきます。
同じモデルでも、未使用品は中古美品よりも数%~数十万円ほど上乗せした価格提示となる場合があります。
実際、多くの買取業者の価格表では「新品・未使用〇〇円~中古品〇〇円」と条件別に目安が示されています。
ご自身のロレックスが未使用に近い状態なら、そのアドバンテージを考慮して査定依頼するとよいでしょう。
一方、一般的な中古品の場合、サイト等に掲載されている買取相場表はあくまで「良品レベル」の参考値と考えましょう。
小傷や付属品欠品がある場合、掲載額より減額されることがあります。
逆に限定モデルや人気モデルで市場に玉が少ない場合、相場表以上の金額が提示されるケースもまれにあります。
重要なのは、買取相場=保証された価格ではないという点です。あくまで市場動向を知る目安として参考にし、正式な査定は実物を見てもらってから決まるものと心得ましょう。
高く売るコツとロレックス買取のポイント

ロレックスを高価買取してもらうためのコツ
大切なロレックスを少しでも高く売却するには、いくつかのコツがあります。
以下のポイントに留意して準備・交渉することで、査定額アップが期待できます。
- 信頼できる買取先を選ぶ:ロレックス売却では、腕時計専門の実績豊富な買取店を選ぶことが第一です。知識が浅い業者だと適正な評価がされない恐れがあります。時計専門店や高級時計の取扱実績が多い業者を選ぶことで、市場価値に即した高い査定額が期待できます。
- 複数社で相見積もり:一社の提示額だけで即決せず、複数の買取店で査定を取って比較しましょう。業者ごとに在庫状況や販売ルートが異なり、提示額にも差が出ます。他店の価格を伝えることで上乗せ交渉できる場合もあります。ただし極端に高すぎる見積もりには注意が必要です(後で減額されるおそれもあります)。
- 事前に相場をリサーチ:売却前に、自分のロレックスの型番・年式・モデル名で最近の取引相場を調べておきましょう。公式サイトや買取店の価格表、オークション結果などをチェックすれば、おおよその市場価格が把握できます。相場観を持っていれば、不当に安い提示を受けにくくなります。
- 身だしなみを整える(時計の清掃):査定前に時計本体をクロスで軽く拭き、ホコリや指紋を落としておきましょう。汚れがひどいままだと印象が悪く、店頭査定の場合はマイナスイメージになりかねません。ブレスの隙間汚れも可能な範囲で取り除いておくと良いでしょう。ただし研磨剤入りの金属磨きなどは使用厳禁です(仕上げ状態を変えてしまう可能性があります)。
- 売却のタイミングを見極める:相場が上昇している局面や、買取強化キャンペーンを行っている時期を狙うのも手です。為替動向やモデルの人気動向にアンテナを張り、「売り時」を判断しましょう(タイミングの詳細は後述)。
上記の他、交渉の際は丁寧な対応を心がけることも大切です。査定士も人間ですので、誠実に応対するお客様にはできる限りの好条件を提示したいと思うものです。強引な値上げ要求よりも、「大事にしてきたのでぜひ頑張ってほしい」といった伝え方の方が好印象につながるでしょう。
査定アップに効く「付属品」「状態」「オーバーホール」
ロレックスの査定額を左右する要素として、付属品の有無や外装・機械の状態、そしてメンテナンス履歴があります。
まず、保証書(ギャランティーカード)や箱、コマ詰めした際の余りコマなど、購入時についてきた付属品一式が揃っているか確認しましょう。
保証書の有無で買取価格が数万円~数十万円変わることも珍しくありません。特に高額モデルほどその傾向が強いです。
次に、時計そのもののコンディションです。ガラスやベゼル、ケースに大きな傷・欠けがないか、リューズや針の動作に問題がないかなどがチェックされます。
日常使用による小傷程度であれば大きな減額にはなりにくいですが、深い打痕や故障があると修理費用を見込んで査定額から差し引かれます。
オーナー自身で無理に磨いた跡があると研磨で形状が変わったと判断される場合もあるため注意が必要です(ポリッシュは専門業者に任せる方が無難です)。
そしてオーバーホール(分解掃除)の履歴も評価ポイントです。
機械式時計は定期的なメンテナンスが推奨されていますが、適切にオーバーホールされていれば内部の潤滑やパッキン交換が行われているため、動作良好とみなされ査定上有利です。
もし最近オーバーホールを実施していれば、その明細書や国際サービス保証書を提示すると好印象です。逆に何十年もノーメンテナンスの場合、内部不良リスクがあるため減額要因になりえます。
以上のように「付属品完備」「外装良好」「定期メンテ済み」の個体ほど高評価を得られる傾向があります。
売却タイミング・買取強化時期の見極め方
ロレックスを売るベストタイミングは、市場相場や買取店の動向次第で変わります。
ひとつの目安は、相場が上向いている時期です。人気モデルの価格が上がり始めた局面では買取価格も連動して上がるため、そのタイミングで売れば高値を得やすいでしょう。
また、為替相場も考慮しましょう。円安が進行している局面では海外需要が期待できるため、国内店も在庫確保に積極的になり買取額を引き上げる傾向があります。
反対に円高が急進した場合は一時的に中古相場が弱含む可能性があるため、様子を見る判断も必要です。
さらに買取店が独自に設定する「買取強化キャンペーン」の時期を狙う手もあります。
夏や冬のボーナスシーズン前、決算期前などは在庫を充実させたい狙いから期間限定で買取金額アップを打ち出す店もあります。「◯月◯日までロレックス○%UP保証」等のキャンペーン情報をチェックしてみましょう。
また、モデルチェンジや生産終了のタイミングも注目です。新作発表直前には旧型モデルの相場が一時的に下がる傾向がありますが、正式に旧型が廃盤となれば希少性から価格が再上昇するケースもあります。
(例:グリーンサブマリーナーの旧型116610LVは廃盤発表後に相場が急騰しました。)
このように、市場の動きを読みつつ売却時期を判断すると良いでしょう。もっとも、相場予測は難しい側面もあるため、「今売りたい」と思った時が売り時とも言えます。迷っている間に相場変動してしまうリスクもあるため、ある程度の利益が見込めるなら早めに動く決断も大切です。
よくある質問・ギャランティーやキャンセル料はどうなる?
実際にロレックスを売却する際によくある疑問点を整理します。
「保証書(ギャランティーカード)が無くても売れる?」という質問ですが、答えは売却可能です。
正規保証書は所有者の証明として重要な付属品ですが、無くても買取自体はできます。ただし査定額はやや低くなります。保証書ありの場合と比べると数万円~十数万円程度の差がつくことがあります。高額モデルほど保証書の有無が重視されますので、可能な限り探して一緒に提出すると良いでしょう。
「査定だけ依頼して売らなくても大丈夫?」という点については、多くの買取店では査定料は無料でキャンセル料も掛かりません。
提示額に納得できなければ遠慮なく見送りましょう。特に宅配買取の場合、返送時の送料も含めて無料対応している業者がほとんどです(事前に利用規約を確認)。
万一しつこい売却の強要をするような業者があれば利用を避けるべきですが、信頼できる大手であればそのような心配は無用です。
ロレックス買取店・専門店の選び方ガイド
どこがいい?人気のロレックス買取店舗ランキング
ロレックスを売るにあたり「どこに頼むのが良いか」は悩みどころです。
ここでは、買取店の種類別に特徴をランキング形式で紹介します。
- 大手買取専門店(全国チェーン)
全国展開している買取専門店は、知名度と実績があり安心感があります。豊富な販路を持つため高価買取を実現しやすく、即日現金化など対応もスピーディーです。在庫回転が速い分ロレックスの最新相場を反映した価格提示が期待できます。複数店舗で相見積もりしやすい点もメリットです。 - 高級時計専門店・時計店
腕時計専門ショップや、高級時計の販売・メンテナンスも行う専門店での買取も人気です。自社でロレックスの顧客リストを持っていたり、専門知識が豊富なスタッフが多いため、モデルの細かな付加価値も踏まえた査定をしてもらえます。限定モデルやヴィンテージ品なども丁寧に評価してくれるでしょう。 - 質屋・リサイクルショップ
街の質屋さんや総合リサイクル店でもロレックス買取は可能です。老舗の質店などは信頼性がありますが、一部では相場に疎かったり販路が限られるため専門店ほどの価格が出ない場合もあります。身近で手軽に利用できる一方、高額モデルの売却時は専門店との価格差に注意しましょう。
上記いずれのカテゴリーでも、信頼できる店舗を選ぶことが重要です。特にロレックスのような高額商品は、適正価格で買い取ってくれる相手かどうか見極めましょう。
安心・信頼できる店舗の実績や対応のチェックポイント
安心してロレックスを任せられる買取店かどうか、以下のポイントをチェックしましょう。
まず「古物商許可証番号」の表示があるかです。正規の営業許可を得ている業者である証で、公式サイトや店頭に番号が記載されています。番号が確認できないような所は避けた方が無難です。
次に実績や専門知識の有無です。過去の買取事例やお客様の声を掲載していたり、「ロレックス高価買取〇〇本以上」など実績を打ち出している業者は信頼度が高いです。スタッフの知識量も大切で、型番やリファレンスを伝えた際にすぐ把握して具体的な相場感を話せるかなど、対応からプロかどうか判断できます。
さらに査定プロセスの透明性も重要です。カウンター越しにその場で時計の状態を確認・説明しながら査定してくれる店は安心感があります。反対に奥に持って行ったまま長時間戻ってこないような場合、不安になることもあるでしょう。疑問点を質問した際に丁寧に答えてくれるか、減額理由を明確に説明してくれるかもチェックポイントです。
加えて、提示額の有効期限や支払い方法など契約条件の明示も確認しましょう。その場で即決を迫ってきたり、キャンセル時に手数料を取るといった店舗は避けるべきです。
総じて「誠実な対応」「明朗な説明」「豊富な実績」が揃った店であれば、初めての売却でも安心して任せられるでしょう。
店頭買取・宅配買取・出張買取の違いとメリット
ロレックスの買取方法には、大きく分けて店頭買取・宅配買取・出張買取の3つがあります。各方法の特徴とメリットを押さえておきましょう。
店頭買取:従来からある店舗での対面査定です。即日その場で現金化でき、査定士に直接質問や交渉ができます。高額時計でも現金手渡しや振込対応が可能で、安心感があります。デメリットは店舗まで足を運ぶ手間がある点ですが、予約可能な店も多いです。
宅配買取:遠方に店舗がない場合や忙しい方に便利なのが宅配買取です。業者から送られてくる梱包キットに時計を入れて発送するだけで査定してもらえます。送料・保険料は業者負担のことが多く、査定額に同意すれば指定口座に振り込まれます。自宅にいながら手続き完了できる利点がありますが、実物を直接見せて交渉はできないため、店舗に比べコミュニケーションが限定的です。
出張買取:買取スタッフが自宅まで来て査定してくれるサービスです。大量の時計や他のブランド品もまとめて査定してほしい時、店舗が近くにない場合に適しています。目の前で査定・現金化まで完了するため安心感があります。ただし地域や買取額によっては出張に対応していない場合もあります(事前予約が必要です)。
このように、ライフスタイルや状況に応じてベストな買取方法を選べます。どの方法でも基本的に査定額自体に大きな差はありませんので、利用しやすい方法で査定依頼してみると良いでしょう。
ブランド買取専門店やオークション利用の注意点
ロレックスの売却方法として、専門店以外に自分でオークションやフリマサイトで売る選択肢もありますが、注意が必要です。
まずネットオークションやフリマで直接売却する場合、高値で売れる可能性がある反面、取引リスクも伴います。個人間取引では代金未払い・返品トラブル、偽造品とすり替えられるリスク、発送中の事故など様々なリスクを自分で負うことになります。また手数料もかかります(フリマアプリでは売価の約10%前後が手数料)。安心・確実に売却したい場合は、専門の買取サービスを利用する方が無難です。
次にブランド買取専門店の利用時の注意として、店舗ごとの得意分野の違いがあります。バッグや宝石がメインの業者の場合、時計の専門知識が十分でないケースもあります。看板は「ブランド買取」となっていても、実際には時計専門スタッフがいない店では期待する価格が付かないかもしれません。
信頼できる時計専門のスタッフが在籍する店舗かどうか見極めることが重要です。
さらに、売却後のキャンセルポリシーや入金スピードも確認しましょう。業者によっては買取成立後のキャンセル不可が明記されていたり、入金までに日数を要する場合もあります。
総じて、相場より極端に高い価格をうたう業者や、契約内容が不透明な業者は避け、安全第一で取引することが大切です。
推移から読み解くロレックス市場の今後と売り時

この先の相場高騰・下落予測と要因分析
ロレックス中古市場の今後について、現時点での予想を述べます。
まず、2025年前後においては極端な暴騰や暴落は起きにくいとの見方が一般的です。相場は一度調整を経たことで安定感を取り戻しており、需給バランスも概ね均衡しています。
もっとも、不確定要素によって緩やかな変動は続くでしょう。例えば中国景気の回復局面では再び需要が増え、相場押し上げ要因となり得ます。中国政府の景気刺激策や富裕層動向によっては、人気モデルを中心に買取価格が再上昇する可能性があります。
反対に世界的な景気後退が深刻化した場合、高級品全般の需要減退により相場が下振れするリスクもあります。米国の金融政策や欧州経済の動向など、世界経済のトレンドが時計相場に波及する点には注意が必要です。
また、為替レートも引き続き重要です。今後もし円安基調が長期化すれば、国内価格の底支え要因となりますし、急激な円高は短期的な相場下落を招くかもしれません。
ロレックス社の供給戦略にも注目です。製造本数の増減や、新モデル発表による旧モデルの市場流通量変化なども相場に影響します。直近では生産体制強化もうわさされていますが、大幅な供給増がない限り突然の相場崩壊は考えづらいでしょう。
総合すると、今後数年は「緩やかな上下を繰り返しつつ長期では堅調」というシナリオが有力です。したがって、「大きく値上がりするまでずっとホールド」というより、ある程度の高値水準にある今のうちに売却してしまう選択も合理的と言えます。もちろん資産として長期保有したい場合は無理に売る必要はありませんが、市場の山と谷を意識して戦略を立てると良いでしょう。
ロレックスの資産価値・保有メリットと注意点
ロレックスは単なる腕時計としての実用性以上に、資産価値を持つアイテムとして知られます。
実際、人気スポーツモデルを中心に「値崩れしにくいブランド」と言われ、定価で購入さえできれば使った後でも高く売却できるケースが多々あります。
特にデイトナやサブマリーナーなどは数年使用後でも購入価格以上で買い取られる例があり、極端な話「タダで使える」「むしろ利益が出る」こともあるほどです。
またロレックス自体の品質・耐久性が非常に高く、適切にメンテナンスすれば数十年~世代を超えて使用に耐えるため、長期保有に適しています。
そのため「資産を楽しみながら持つ」というメリットを享受できる点で、他の金融資産とは異なる魅力があります。
一方で注意点もあります。
まず、すべてのロレックスが値上がりするわけではありません。不人気モデルやレディース、小ぶりなドレスモデルなどは中古価格が新品定価を下回る場合もあります。モデル選びによって資産価値の差が大きい点は留意しましょう。
また、市場が過熱すると偽物や改造品も出回りやすくなります。正規品のみを扱う信頼できる店で購入・保管することが重要です。
さらに投資目的で複数本を所有する場合、定期的なオーバーホール費用や保管の管理(防湿庫の用意や盗難対策など)も考慮すべきです。
資産価値にばかり注目してしまい、時計そのものを楽しめなくなっては本末転倒ですので、あくまで「愛用しつつもしもの時に備えになる」程度のスタンスが健全でしょう。
参考になるロレックス買取ランキング・取引実績事例
最後に、ロレックスの買取実績や市場での人気ランキングの一部を紹介します。
中古市場で常にトップクラスの高値がつくのは、やはり「スポーツモデルの人気機種」です。
中でもデイトナ(SSモデル)は不動の人気で、前述の通り新品定価約170万円が中古で500万円超という驚異的なリセールバリューを誇ります。
またGMTマスターIIの愛称付きモデル(青黒ベゼル「バットマン」、赤青ベゼル「ペプシ」など)も人気が高く、定価の約2倍前後の中古価格が形成されています。
サブマリーナーも定番人気で、中古相場は定価を常に上回る水準です。
逆にデイトジャストやオイスター・パーペチュアルといったスタンダードモデルは需要も安定していますが、プレミアのつく一部カラーや限定仕様を除けば定価~定価以下のレンジに収まる傾向があります。
ランキング的には「高額買取上位=スポーツモデル」、「安定買取=ドレスモデル」という図式です。
買取事例として、直近ではロレックスのグリーンサブマリーナー(Ref.116610LV)が生産終了からしばらくして買取価格200万円台後半を記録しました。
またミルガウスは2023年の生産終了報道の前後で一時相場が跳ね上がり、以前の1.5倍近い価格で取引されたこともあります。
ヴィンテージ分野では、ポールニューマンダイヤルのデイトナ(Ref.6263)がオークションで数億円の落札価格となった例も有名です。
こうした話題性もあり、ロレックスは中古市場ランキングでも常に注目度トップクラスと言えるでしょう。
もっとも現在の売買は実用品としての適正価格に落ち着きつつありますので、あまり極端な夢を見すぎず、「適正な高値」で売却できれば成功と考えるのがおすすめです。
ロレックス買取で失敗しないためのよくある質問(FAQ)
買取時に必要なもの・手数料やキャンセル料の有無
Q: ロレックスを売る際に必要な持ち物は? 手数料はかかりますか?
A: 基本的に写真付き身分証明書(運転免許証、パスポートなど)が必須です。法律により中古品売却の際には本人確認が義務付けられています。時計本体と保証書や箱など付属品があれば忘れずに持参しましょう。付属品がなくても買取は可能ですが、査定額が多少下がることがあります。
査定料や買取手数料は無料である場合がほとんどです(大手買取店では査定無料が業界標準です)。キャンセル料についても、査定だけ受けて売却を見送っても料金は発生しません。宅配買取で返送してもらう際の送料も無料対応の業者が大半です。契約成立後にキャンセルする場合は難しいですが、査定額を聞いてから売る売らないを決める分には費用の心配はいりません。
買取査定でよく見られるポイント・減額要因
Q: 査定士はロレックスのどこをチェックしますか? どういう場合に減額されますか?
A: 査定担当者は、まず時計が本物であることを確認します。シリアル番号の照合やムーブメントの確認などが行われ、正規品と判明して初めて価格算出に移ります。
その上で、外装の状態(傷や汚れの程度、ガラスやベゼルの損傷)、内部の状態(ムーブメントの精度や部品交換の有無)、付属品の有無など総合的に判断します。
減額要因として多いのは深いキズ・ヘコミやガラスの欠け、リューズ不良など明確なダメージがある場合です。また、改造や純正でない部品(社外ベゼルやリダイヤルなど)が装着されていると、大幅減額か買取不可になります。
保証書欠品もマイナス要素ですが、その分は事前に提示額に織り込まれることが多いです。
オーバーホール未実施が長期間に及ぶ個体は油切れ等で精度落ちの可能性があり、こちらも減額対象になることがあります(不動品はジャンク扱いで大幅減額)。
反対に、購入時と同じコンディションを保ち付属品完備の個体は減額要素が少なく、高額査定につながります。
LINE査定や全国対応の買取サービスは安全?
Q: スマホでできるLINE査定や、宅配で全国対応のサービスは安心して利用できますか?
A: 結論から言えば、大手が提供しているLINE査定・宅配買取サービスは概ね安全です。LINE査定は写真を送るだけでおおよその見積もりがもらえる手軽な方法で、多忙な方や遠方の方に好評です。概算とはいえ現在の相場感を知る手段として有用でしょう。
その後実物を送って正式査定となりますが、万が一提示額に納得できなければ返品対応も可能です。送料やキャンセル料は大抵の場合かかりません(事前に無料査定・キャンセル無料とうたっている業者を選びましょう)。
大切な時計を宅配で送るのは不安かもしれませんが、梱包キットや配送保険も整備され、安全に取引できる仕組みが整っています。
ただし注意点として、LINE査定の段階ではあくまで写真情報のみの簡易見積もりなので実物査定時に増減する可能性があります。特に写真では判別できない傷や不具合が見つかれば減額は避けられません。逆にレアな付属品が後から判明して評価が上がることもあります。
重要なのは、最初のLINE見積額だけに飛びつかず、最終提示額で売却判断をすることです。
総じて、評判の良い大手買取業者であればLINE査定・宅配査定ともに安心して利用できます。不安な場合は電話やメールで事前に問い合わせ、サービス内容を確認するとより安心でしょう。
