ロレックスのジュビリーブレスは本当に「ダサい」のでしょうか。ネット上では「古臭い」「おじさんぽい」といった声も聞かれますが、それは過去のイメージにとらわれたものかもしれません。実際には、その上品なデザインと快適な装着感から根強いファンが多く存在します。この記事ではジュビリーブレスへの評価や価値を徹底解説し、購入前に知っておきたい新常識をご紹介します。
憧れのロレックスを選ぶ際に、先入観に惑わされず本当に自分に合う一本を見つけるヒントになれば幸いです。
目次
ロレックスのジュビリーブレスは本当にダサいのか?世間の評価とイメージを徹底解説
『ダサい』と言われる理由とは?主な評価とその背景
一部で「ジュビリーブレスはダサい」と言われる背景には、過去の流行とイメージが影響しています。1980年代のバブル期にロレックスの二色使い(コンビ)モデルやフルーテッドベゼル付きデイトジャストが大流行し、ジュビリーブレスも成功者の象徴として派手に着けられました。
その反動で1990年代後半から2000年代にかけて、若い世代を中心に「金ピカで成金趣味」「時代遅れのメタルデザイン」と見られ、ステンレススチール製スポーツモデル(オイスターブレス仕様)の方が好まれる傾向が強まりました。実際、「バブル時代のオジサンがしていそう」「定番だけど少し古臭く感じる」という声があったのも事実です。
しかし、こうした評価はあくまで一時期の流行や個人の好みによるものです。ジュビリーブレス自体の品質やデザインが劣っているわけではなく、高級感あふれる5連リンクの輝きやクラシカルな雰囲気は多くの人にとって魅力的です。
昨今ではレトロブームもあり、「昔は敬遠されたけど今見ると渋くてかっこいい」という再評価の声も増えています。一面的な「ダサい」という評判だけで判断せず、その背景にある時代性を踏まえることが大切です。
おっさんっぽいって本当?年代別・性別による印象の違い
ジュビリーブレスに対する印象は、年代や性別によっても異なります。まず、中高年の男性にとってジュビリーブレス付きロレックスは馴染み深い憧れの存在でした。若い頃にバブル期を経験した世代は、その華やかなデザインを「品格のある定番」として肯定的に捉える傾向があります。腕に馴染む付け心地や伝統的な見た目から、今も愛用し続けるファンが多くいます。
一方、20~30代の若い世代では「ちょっとオジサンくさいかも」という先入観を持つ人もいます。これは前述のように過去の流行イメージによるものですが、最近ではファッション感度の高い若者がヴィンテージのデイトジャスト(ジュビリーブレス仕様)を好む例も見られ、若い男性でも個性的なおしゃれとして取り入れるケースが増えています。
女性にとってジュビリーブレスはむしろ魅力的なポイントにもなりえます。ロレックスのレディースモデル(28mmや31mmのデイトジャスト)ではジュビリーブレスが採用され、その細やかな輝きがブレスレット感覚で腕元を彩ります。上品でエレガントな印象を好む女性には好評で、「少し大きめの男性用ロレックスをあえてジュビリーで着けてアクセサリー代わりにする」スタイルも定着しつつあります。ただ、女性の中には「ギラギラしすぎるのは苦手」とオイスターブレスのシンプルさを選ぶ方もおり、このあたりは好みによる違いです。
総じて言えるのは、「ジュビリーブレス=おじさんっぽい」という評価は一部に過ぎず、年代が上がるほど好意的、下がるほど好みが分かれる傾向こそあれど、現在では世代や性別を超えて受け入れられつつあるということです。時計は身に着ける人の個性を映すものですから、自分が良いと思えば年齢や性別に関係なく自信を持って選んで良いでしょう。
愛好家・専門店・買取市場でのジュビリーブレスの実際の価値
ネット上の声とは裏腹に、時計愛好家や専門店の評価を見ると、ジュビリーブレスの価値は非常に高いことが分かります。長年ロレックスを愛するコレクターほど、ジュビリーブレスの歴史的な由来や上質な作り、そして他にはないデザイン性を評価する傾向があります。「デイトジャストと言えばジュビリーブレス」というように、ロレックスの伝統を体現するパーツとして重んじられているのです。
また、買取専門店での査定においても、ジュビリーブレスだからといって減点されることはありません。むしろオリジナルのジュビリーブレスが付属しているかどうかは重要なポイントです。例えばビンテージのロレックスでは、ブレスレットが純正ではなく社外品に交換されていると評価が下がりますが、当時物のジュビリーブレスが良好な状態で残っていれば高く評価されます。
実際の市場動向を見ても、ジュビリーブレス仕様のモデルが大きく不人気で値崩れしているという事実はありません。現行のGMTマスターII(いわゆる「ペプシ」モデル)はジュビリーブレス仕様で販売されていますが、入手困難な人気モデルとなっており中古相場は定価を大きく上回る価格で推移しています。デイトジャストも然りで、ステンレスの36mmモデルであれば新品定価は約115万円前後ですが、中古市場では状態や文字盤によっては同程度~それ以上の価格で取引される例もあります。これらはジュビリーブレスだから安いということは全くなく、モデル自体の人気と相まって高い価値を維持している証拠です。
総合すると、ジュビリーブレスに対する「ダサい」という評価は市場価値には反映されていません。むしろ本質的な品質やデザインの良さから、愛好家や専門店ではポジティブに受け止められています。先入観に惑わされず、実際の評価や価値に目を向ければ、ジュビリーブレスの魅力を再発見できるでしょう。
ジュビリーブレスとは?ロレックスならではの特徴と歴史

ジュビリーブレスの歴史とモデル別バリエーション
ジュビリーブレスレット(ジュビリーブレス)は、1945年にロレックスの名作デイトジャストと共に誕生しました。「ジュビリー」の名はロレックス創業40周年記念(ジュビリーイヤー)に由来し、その記念モデルにふさわしい新型ブレスレットとして採用されたのが始まりです。
5つの小さなリンクが連なった独特の構造で、中央3列のコマは鏡面仕上げによる艶やかさ、両サイド2列はヘアライン仕上げの落ち着いた輝きと、質感のコントラストが楽しめるデザインです。この特徴から日本では「5連ブレスレット」とも呼ばれます。誕生以来、ジュビリーブレスはロレックスを代表するブレスレットの一つとして位置付けられ、多くのモデルで採用されてきました。
歴史的に見ると、まず初期のデイトジャストでスタートし、その後GMTマスターなどスポーツモデルでもオプションで装着されることがありました(1970年代のGMTマスターにジュビリーブレス仕様が存在したのは有名です)。主にドレス系モデルで使われることが多かったものの、近年ではスポーツモデルにも公式採用され復活しています。素材のバリエーションも豊富で、ステンレススチール製はもちろん、ステンレス×イエローゴールドのコンビモデル用、ホワイトゴールドやエバーローズゴールド(ピンクゴールド系)製まで揃い、ケースサイズもレディース用から40mm以上の大型モデル用まで用意されています。
時代とともに細かな改良も重ねられています。例えば、かつてのジュビリーブレスはコマ内部が中空構造の部分もあり経年で「伸び」が生じやすい面がありましたが、2000年代以降のモデルではコマ一つ一つが無垢化され耐久性が向上しています。バックル(留め金)についても、デイトジャスト系ではロレックスの王冠マークだけが見える隠しクラスプ(クラウンクラスプ)でエレガントさを保ちつつ、GMTマスターIIのようなスポーツモデル用ジュビリーには堅牢なオイスターロック式バックルが採用され、安全性と実用性を高めています。
こうした歴史とバリエーションを経て、ジュビリーブレスは「ロレックスならでは」の象徴的パーツとして確固たる地位を築きました。5連の繊細な造りは他社にはない特別な存在であり、ロレックスが長年培ってきた技術と美意識が凝縮されています。
オイスターブレスとの違いを比較|デザイン・装着感・価格
ロレックスにはジュビリーブレスの他に、3連コマ構造の「オイスターブレスレット」があります。ジュビリーとオイスター、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。ここではデザイン・着け心地・価格の観点で比較してみます。
| 比較項目 | ジュビリーブレス | オイスターブレス |
|---|---|---|
| デザイン | 5つの小さなコマが連なる繊細な構造。中央リンクが鏡面仕上げで輝きが強く、両端リンクのマットな質感との対比がエレガントです。ドレスウォッチによく映え、高級感を演出します。 | 3つの大きなコマから成るシンプルな構造。全体にヘアライン仕上げ等が用いられ、武骨でスポーティーな印象が特徴です。無駄のないデザインでツールウォッチらしい力強さがあります。 |
| 装着感 | 細かなコマが腕の形状に沿ってしなやかにフィットするため、非常に滑らかな着け心地です。軽量で通気性も良く、長時間の使用でも疲れにくい利点があります。 | 大きめのコマで構成され剛性感があります。腕にしっかりホールドされ安定感は抜群ですが、ジュビリーに比べるとやや硬質な着け心地です。ただし堅牢性が高いため激しい動きにも耐えられます。 |
| 価格 | 新品購入時の本体価格において、同じモデルならオイスター仕様との差は僅少です(モデルによって数万円程度の差異がある場合もあります)。ブレスレット単体を正規交換する場合、ステンレス製でおよそ数十万円前後が目安です。 | 新品購入時の価格もジュビリー仕様とほぼ同等で、大きな差はありません。ブレスレット単体交換費用も素材やモデルによりますが、基本的にジュビリーと同程度のレンジとなっています。 |
上の比較から分かるように、ジュビリーブレスは「華やかさと柔らかさ」、オイスターブレスは「堅牢さとシンプルさ」が持ち味です。見た目の好みはもちろん、着け心地も異なるため、実際に腕につけた感覚で選ぶことも重要でしょう。価格面ではどちらを選んでも大差なく、交換費用も素材次第では共に高額となりますので、購入時に自分の用途に合った方を選んでおくのが賢明です。
ジュビリーブレスとオイスターブレス、どっちを選ぶべきか?
ジュビリーかオイスターか迷う場合、自分のライフスタイルや好みに照らして考えると選びやすくなります。まずビジネス中心の方なら、ジュビリーブレスの上品な輝きはスーツスタイルによく馴染み、腕元に高級感を添えてくれるでしょう。一方でアウトドアやスポーツにも時計を着けたい方なら、耐久性に優れたオイスターブレスの方が安心感があります。
デザインの印象で選ぶなら、クラシックでドレッシーな雰囲気が好きな方にはジュビリーがぴったりです。例えばフルーテッドベゼルのデイトジャストにジュビリーの組み合わせは非常に伝統的でエレガントです。逆にモダンでシャープな印象を求めるなら、オイスターとスムースベゼルの組み合わせがシンプルで洗練されています。
また、腕の太さや装着感の好みも選択のポイントです。手首が細めの方はジュビリーの方がコマが小さい分フィットしやすく、軽快に感じられることがあります。手首が太めで時計の重厚感を味わいたい方は、オイスターのしっかりした重みがしっくりくるかもしれません。実際に店頭で試着できるなら、両方のブレスレットを付け比べてみることをおすすめします。
注意したいのは、現在のロレックスではモデルごとに標準のブレスレットが決まっており、後から正規店でジュビリーからオイスターへ交換(その逆も含め)することは基本できないという点です。つまり、購入時に選んだブレスレットがその後もずっと付き合う相棒になります。「やっぱり別のブレスにすれば良かった」とならないよう、上記のポイントを参考にじっくり選びましょう。幸い、どちらを選んでもロレックスの品質と魅力を存分に味わえますので、自分の直感とライフスタイルに合う方を自信を持って選択してください。
ジュビリーブレスのデザインとファッション|カジュアルからビジネスまで

スーツやビジネスシーンとジュビリーブレスの相性
ジュビリーブレス付きロレックスは、ビジネスシーンでも違和感なく活躍します。その洗練された輝きはスーツスタイルに品格を与え、腕元から程良い存在感を放ちます。
例えば、ステンレススチール×ホワイトゴールドコンビのデイトジャスト36(ジュビリーブレス)なら、白シャツにスーツという定番スタイルにさりげない高級感を加えてくれるでしょう。ジュビリーブレスの細かなリンクがカフスの隙間から覗く様子は上品で、「できる大人」の雰囲気を醸し出します。
ビジネスの場では派手すぎる装飾は敬遠されがちですが、ジュビリーブレスの光沢は決して下品なギラつきではありません。適度に抑制された高級感であり、特にステンレスモデルであれば落ち着いた印象です。むしろ、ロレックスという信頼のブランドを身につけることで得られるステータス感が、商談や会議の場で相手に好印象を与える効果も期待できます。
注意するとすれば、オールイエローゴールドのモデルやダイヤ入りの文字盤など、極端に華美な仕様はビジネスでは浮いてしまう可能性があります。しかしジュビリーブレス自体はビジネス利用に適したデザインと言えます。程良い存在感とエレガンスを両立しており、ネクタイやカフリンクスと同様に身だしなみの一部として溶け込んでくれるでしょう。
カジュアル・コンビモデルの魅力とコーディネート提案
ジュビリーブレスはドレス寄りのイメージがありますが、実はカジュアルファッションにも上手く取り入れられます。特にステンレスとゴールドのコンビモデル(ロレゾール)は、普段の服装に一点豪華主義的なアクセントを加えたいときに最適です。
例えば、デニムジャケットや革ジャンにヴィンテージのコンビデイトジャストを合わせれば、ラフな中にも大人の渋さが光るコーディネートが完成します。ゴールドの輝きと5連ブレスの存在感が、シンプルなTシャツスタイルを格上げしてくれるでしょう。
- ネイビーのブレザーにチノパンを合わせたスマートカジュアルには、腕元でコンビモデルのロレックスが映えます。ジュビリーブレスの気品ある輝きが、プレッピーな装いに高級感をプラス。
- 無地の白Tシャツにジーンズといった極めてシンプルな服装でも、ジュビリーブレスのロレックスを着けるだけで一気に洗練された印象になります。ヴィンテージ風のサングラスなどと組み合わせれば、こなれた大人カジュアルの完成です。
ジュビリーブレスは細かなコマのデザインゆえ、ブレスレット感覚でファッションに取り入れやすい利点があります。そのため腕時計としてだけでなく、アクセサリーの一部として全体のコーディネートに統一感を持たせることが可能です。
もちろん、ジャージやアウトドアウェアなど極めてラフな格好に18Kのコンビモデルを合わせるとミスマッチに映る場合もあります。しかし基本的にはカジュアルからセミフォーマルまで幅広く対応できるのがデイトジャスト系ロレックスの強みです。休日にジュビリーブレスを着けて出かける際は、靴やベルトに少し上質な革小物を選ぶなどして時計の雰囲気と調和させると良いでしょう。
普段着に高級時計というスタイルは「背伸びしている」と思われがちだった時代もありましたが、今では一つのファッションとして確立しています。ジュビリーブレスのロレックスは、そのエレガントさでカジュアルファッションに大人の余裕をもたらしてくれる頼もしいアイテムなのです。
女性にもおすすめ?ジュビリーブレスとレディースウォッチ
ジュビリーブレスは女性にもぜひおすすめしたいポイントです。ロレックスのレディースモデル(主にデイトジャスト28や31など)ではジュビリーブレスが定番となっており、その理由は女性の細い腕にもフィットしやすい構造と宝飾品のような華やかさにあります。
小粒のコマが連なるジュビリーブレスはブレスレット感覚で着けられるため、腕時計でありながらアクセサリーとしての存在感も抜群です。例えば、ステンレス×エバーローズゴールドコンビのレディ・デイトジャスト28なら、ローズ系の優しい輝きとジュビリーの繊細な質感が女性の肌によく映え、エレガントな腕元を演出します。
最近では女性があえて36mm以上のメンズサイズのロレックスを愛用するケースも増えてきました。その際にもジュビリーブレスのモデルは人気です。大きめケースでもブレスレット部分がしなやかなので違和感が少なく、また丸みを帯びたコマデザインが女性の手首に乗せても主張しすぎず上品です。男性的なサイズの時計を女性が着けるギャップが、ファッション上級者らしい洒落感を生みます。
もちろん、オイスターブレスのシンプルでクールな感じを好む女性も多く、どちらが優れているというものではありません。ただ、ジュビリーブレスには女性に嬉しいポイントがいくつかあります。まず装着感が柔らかく軽快なので長時間つけても疲れにくいこと。さらに、小傷が目立ちにくい点も魅力です。日常的に使っているとブレスレット部分はテーブルやPCに当たって細かな擦り傷がつきますが、ジュビリーの細かいコマは傷が分散しやすく、多少の傷は光の反射で目立たない傾向があります。几帳面な方でも安心してデイリーに使えるでしょう。
まとめると、ジュビリーブレスは女性の腕元を上品に彩り、使い勝手も良い優秀なブレスレットです。「ロレックス=男性的」と思われがちですが、ジュビリーブレスのモデルは女性らしいファッションにも違和感なく溶け込みます。夫婦やカップルでペアウォッチ的に楽しむ際にも、彼がオイスターブレスのスポーツモデル、彼女がジュビリーのデイトジャストという組み合わせはバランスが良くおすすめです。
ジュビリーブレスの耐久性・伸びやすさ・修理と交換事情
ジュビリーブレスの『伸び』の原因と予防法
ロレックスのジュビリーブレスについて語る際によく話題に上るのが「ブレスレットの伸び」です。「伸び」とは、長年使用したブレスレットが弛んで垂れ下がるようになる現象を指します。これは素材そのものがゴムのように伸びているのではなく、コマを連結するピンや穴が磨耗し、隙間が広がった結果として全長が長くなったように感じられる状態です。
ジュビリーブレスは小さなコマが多いため接続部も多く、特に古い時代のものはピンが細かったり中空構造だったこともあって、この伸び現象が起きやすい傾向がありました。主な原因は、長年の使用による金属摩耗と汚れの蓄積です。ブレスレットといえど日々微細なチリや埃、皮脂などが入り込み、それがコマ同士の摩擦を大きくして少しずつ磨耗を進行させます。さらにブレスレットを緩く着けていると、一つ一つの継ぎ目に余計な力がかかりやすく、摩耗が加速し伸びにつながります。
この伸びを予防するには、日頃のケアと使い方の工夫が重要です。まず、定期的にブレスレット部分を清潔に保つこと。使用後に柔らかい布で汗や汚れを拭き取るのはもちろん、時々は中性洗剤を薄めたぬるま湯でやさしく洗浄し、汚れを除去してあげましょう(その際はリューズをきっちり締め、防水に注意すること)。これにより汚れによる摩耗を減らせます。
次に、極端にブレスレットをぶらぶら垂れ下がるほど緩く装着しないことも大切です。指一本分程度のゆとりで着け、必要以上にコマ同士が遊ばないようにするだけでだいぶ負担が軽減されます。また、スポーツや力仕事の際は時計を外すかラバーベルトなど別のストラップに付け替えるなど、ブレスレットに過度な負荷をかけない工夫も有効です。特に金無垢(ゴールド製)のジュビリーブレスは素材が柔らかく磨耗しやすいので、なおさら丁寧な扱いが求められます。
とはいえ、ある程度の伸びは長年使う上では避けられない面もあります。多少弛んできてもそれは「使い込んだ証」と捉え、ヴィンテージ感を楽しむ余裕もほしいところです。極端な伸びにならないよう上記の予防策を講じつつ、適度にメンテナンスしながら長く付き合っていくのが理想と言えるでしょう。
日常のケア・メンテナンス方法と修理・交換のポイント
ジュビリーブレスを美しく長持ちさせるためには、日常のケアと定期的なメンテナンスが欠かせません。まず日常ケアとして、着用後は柔らかいクロスで時計全体を拭いて汗や皮脂を落としましょう。特に夏場など汗をかいた日は放置すると腐食の原因にもなるため、軽い水洗いも有効です。ぬるま湯に中性洗剤を数滴垂らし、ブレスレットを優しく洗浄します。歯ブラシのような柔らかいブラシでコマの隙間を軽く擦ると汚れが落ちやすいです。その後は真水で十分にすすぎ、乾いた布で水気を拭き取って陰干しします。※防水性能が十分でないビンテージモデルの場合は無理に水洗いせず、専門店に相談してください。
普段からのお手入れに加え、定期的に専門業者でのメンテナンスを受けることもおすすめします。ロレックス正規サービスセンターや信頼できる時計修理工房では、オーバーホール(分解清掃)の際にブレスレットも超音波洗浄でピカピカにしてくれますし、必要に応じてピンの交換やゆるみの調整も行ってもらえます。おおよその目安として3~5年に一度のオーバーホール時に一緒にメンテしてもらうと安心です。
では、万一ブレスレットが損傷・破損した場合や伸びが酷くなった場合はどうすればよいでしょうか。大きく分けて「修理」と「交換」の二つの選択肢があります。修理とは、現在のブレスレットを活かして悪い部分(緩んだピンや摩耗したコマ)を部分的に直す方法です。これは主に正規店ではなく専門の修理業者が行っています。腕の良い工房では伸びたジュビリーブレスのピン穴を拡大加工して太いピンに交換したり、中のチューブを入れ替えてガタつきを減らすなどの技術で、かなり張りを取り戻すことが可能です。費用も新品交換より抑えられる場合が多いですが、修理痕が多少残ったり強度が新品同様とまではいかないこともあるため、あくまで延命措置と考えると良いでしょう。
一方、ブレスレット自体を新品に交換する方法は、ロレックス正規店または正規サービスセンターで依頼できます。その際は基本的に古いブレスレットと引き換えで新品が提供されます(モデルや在庫状況によります)。交換品はもちろん純正でフィット感も新品同様に蘇ります。費用はモデルと素材によって幅がありますが、目安としてステンレススチール製のジュビリーブレス交換で20万円前後、コンビモデルで30~50万円程度、金無垢ブレスでは100万円以上になることもあります。決して安くはありませんが、時計本体を長く愛用するつもりであれば新品ブレスへの換装は満足度が高い選択肢です。
なお、正規でブレス交換を行う場合、合わせて時計本体の点検やオーバーホールも同時に実施されるケースが一般的です。新品ブレスを装着する際にケース側の磨耗や不具合がないかチェックし、必要ならパーツ交換や調整もしてくれます。こうした総合的なサービス込みの価格と考えれば、正規交換費用にも一定の妥当性は感じられるでしょう。逆に「ブレスレットだけ新品にして他はノーチェック」ということはあまりなく、結果として時計全体がベストコンディションで戻ってくることになります。
まとめると、日常ケアで汚れを溜めず、数年おきのプロのメンテナンスで状態維持し、それでも生じてしまう劣化に対しては修理か交換で対応可能というのがジュビリーブレスの扱い方です。ロレックスはアフターサービス体制が充実していますので、長年使ってボロボロになってもパーツ供給が続く限り元の輝きを取り戻せます。大切に扱いながら、必要な時には適切な処置を施してあげれば、ジュビリーブレスは一生もののパートナーとなるでしょう。
専門店での修理・交換の流れと価格相場
実際に専門店でブレスレットを修理・交換する場合の基本的な流れとおおよその費用感も押さえておきましょう。まず、正規のロレックスサービスセンターや正規販売店に時計を持ち込み、ブレスレット交換を依頼するケースです。受付でモデルと状態を伝えると、見積もりと所要期間の案内があります。在庫があれば数週間程度、取り寄せが必要な場合やオーバーホール同時実施の場合は1~2か月ほどかかることもあります。費用は前述の通り素材によってさまざまですが、例えば「デイトジャスト36(ステンレス×ホワイトゴールド)のジュビリーブレス交換で税込約20万円前後」といった事例があります。交換する際は古いブレスレットは基本返却されない(預けたまま交換)ことが多いので、記念に手元に置いておきたい場合は事前に確認すると良いでしょう。
一方、ロレックス専門の中古販売店や修理工房でも、ブレスレット調整やパーツ交換のサービスを提供している場合があります。中古市場には未使用品の純正ブレスレットが出回ることもあり、モデルによってはそうした新品ブレスを仕入れて交換してくれるお店も存在します。その場合の価格は正規より安いこともありますが、信頼できるショップ選びが重要です。また、サードパーティー製の互換ブレスレットを安価に取り付けてくれるケースもありますが、資産価値や品質の面では純正に劣るため慎重に判断してください。
修理について専門店で相談する場合は、どの程度の「伸び」や損傷をどこまで改善できるかを詳しく聞いてみると良いでしょう。軽度の伸びであればピン交換のみ(数万円程度)で済むこともありますし、全コマ分解再調整となれば十万円近い費用になることもあります。いずれにせよ、事前にしっかり見積もりをもらい、交換との費用対効果を比較して決めるのがおすすめです。
最後に、専門店に依頼する際のポイントとして「信頼できる店選び」が挙げられます。ロレックスは精巧な時計ですので、技術と実績のある正規サービスか専門店に任せることが安心です。ネット上の口コミや実績を調べ、納得できるお店に相談しましょう。適切な修理・交換を行えば、ジュビリーブレスは新品同様の輝きと機能を取り戻し、再び時計とともに時を刻んでくれるに違いありません。
ジュビリーブレス搭載ロレックスの代表的なモデル紹介

GMTマスター・デイトジャスト・コンビモデルの特徴
ジュビリーブレスが採用された代表的なロレックスモデルとして、GMTマスターII、デイトジャスト、そしてコンビモデル各種が挙げられます。それぞれの特徴を簡単に見てみましょう。
GMTマスターII(Ref.126710BLRO 他):
ロレックスのパイロットウォッチとして知られるGMTマスターIIは、2018年に発表された現行モデルでジュビリーブレス仕様が復活しました。赤青の「ペプシ」ベゼルを備えたRef.126710BLROがそれで、5連ブレスレットとの組み合わせはヴィンテージのGMTマスター(Ref.1675など)を彷彿とさせると話題になりました。GMTマスターIIは2カ国の時刻を同時表示できる機能的なモデルですが、ジュビリーブレスを合わせることでスポーティーさに加え上品さがプラスされています。結果、市場では入手困難な人気となり、新品定価約140万円に対し中古価格が300万円前後にまで高騰するほどです。同モデルは後にオイスターブレス仕様も追加されましたが、「スポーツモデルにジュビリー」の新鮮さと着け心地の良さからジュビリー派を支持する声も根強く、これまでジュビリーブレスに興味のなかった層にもその魅力をアピールしています。
デイトジャスト(Ref.126234 他):
1945年に登場したデイトジャストは、ジュビリーブレスと切っても切れないモデルです。36mmケースに3時位置の日付表示とサイクロップレンズ(拡大レンズ)が特徴で、ロレックスを代表する高級ドレスウォッチとして長年愛されています。ジュビリーブレス×フルーテッドベゼル×シャンパンゴールド文字盤といった組み合わせは一世を風靡し、現在でもロレックスの象徴的デザインの一つです。現行モデルではサイズ展開も広がり、男性向けには36mmと41mm、女性向けには28mmや31mmがあり、多彩なダイヤルカラーや素材バリエーションが用意されています。ジュビリーブレス装備のデイトジャストはフォーマルからビジネス、カジュアルまで場面を選ばず使用でき、その汎用性も人気の理由です。価格はステンレススチール製36mmモデルで定価約115万円(税込)前後、コンビモデルや41mmサイズになると定価200~250万円前後まで上がりますが、それでも他のスポーツモデルと比べれば手に入りやすく、中古市場でも安定した需要があります。「ロレックスらしい一本が欲しい」という初めての高級時計選びにもよく挙げられる定番モデルです。
コンビモデル(Rolesor):
ロレックスにおけるコンビモデルとは、ステンレススチールとゴールド(金無垢)を組み合わせたモデルを指します。ジュビリーブレスが採用される代表的なコンビモデルはデイトジャストですが、他にもGMTマスターIIのEveroseゴールドコンビ(通称「ルートビア」)などがあります。コンビモデルの魅力は、ゴールドの華やかさを備えつつステンレスの実用性も兼ね備え、フルゴールドモデルより価格が抑えられている点です。ジュビリーブレスでは中央の3列リンクにゴールドが使われるため、そのツートンカラーが非常に美しく目を引きます。特にイエローゴールドコンビのジュビリーは遠目にもキラキラと存在感があります。
日本ではバブル期にコンビモデルが大流行しましたが、その後一時落ち着いていた時代を経て、近年またファッション的に注目を集めています。若い世代がヴィンテージのコンビロレックスを「逆に新鮮」と捉える動きもあり、コンビ+ジュビリーの組み合わせが再評価されつつあるのです。価格面では、新品定価でデイトジャスト36コンビが約160~240万円(仕様による)となっており、ステンレスモデルに比べると高額ですがフルゴールドの同サイズ(500万円超)に比べれば手頃です。中古価格はモデルによりますが、比較的人気が落ち着いていた年代のコンビモデルは割安な掘り出し物が見つかることもあります。
コンビモデルの特徴として、スーツなどフォーマルウェアにはもちろん合いますが、シンプルな服に一点豪華主義で合わせるといった遊びも楽しめます。ジュビリーブレスはそうしたコンビモデルの魅力を最大限に引き出す役割を果たしており、ロレックスらしい高級感と洒落感を両立させています。
デイト・エクスプローラーなど人気モデルの魅力と相場
ジュビリーブレスのモデル以外にも、ロレックスには様々な人気モデルがあります。ここではジュビリー以外の代表格であるオイスターパーペチュアル・デイト(通称「デイト」)やエクスプローラーといったモデルの魅力と市場相場に触れてみます。
オイスターパーペチュアル・デイト 34mm:
「デイト」は一見デイトジャストに似ていますが、ケース径34mmとやや小ぶりで、歴史的にはデイトジャストの弟分的な存在として位置づけられます。3時位置の日付表示とサイクロップレンズを備えつつ、シンプルなデザインで扱いやすいモデルです。ジュビリーブレス仕様のバリエーションも存在し、小柄な男性や女性にもフィットするサイズ感が魅力です。現在、この34mmデイトの新品は製造終了していますが、中古市場では比較的手頃な価格で流通しています。目安としてステンレス製ノンコンビの115200番台(ブラックやシルバー文字盤)は中古で80~100万円前後、コンビモデルになると100~130万円程度のレンジです。デイトジャストほど人気が集中しておらず狙い目のモデルとも言えます。クラシックな雰囲気を纏いながら過度に主張しないサイズ感は、日本人の腕にも収まりが良く、ビンテージから現代まで根強いファンがいます。
エクスプローラー I:
ロレックスのスポーツモデルの中でも特にシンプルな三針時計であるエクスプローラーI(ワン)は、登山家のために作られた由緒あるモデルです。黒いシンプルなダイヤルに3・6・9のアラビア数字インデックス、そしてオイスターブレスという無骨なスタイルで、一切の飾り気がない実用本位のデザインが逆に洗練されています。ジュビリーブレスの華やかさとは対照的に、あえて飾らない格好良さがエクスプローラーIの魅力です。現行モデル(Ref.124270)は36mmサイズに回帰し、新品定価約110万円(税込)ですが、人気のため店頭入手は難しく中古では130~140万円ほどのプレミア価格となっています。
エクスプローラーIは「ロレックス入門」にもよく挙げられるモデルで、派手さを好まない方や初めて高級時計を買う方にも選ばれます。「ジュビリーはちょっと派手すぎるかな」と感じる方が代わりに選ぶモデルとしてもエクスプローラーIは有力でしょう。その飽きの来ないデザインから、一生ものの相棒として長く付き合うユーザーも多いです。
エクスプローラー II:
同じく人気モデルのエクスプローラーIIは、24時間表示の赤い指針とGMT機能を備えたスポーツモデルです。常にオイスターブレス仕様で展開され、42mmケースの現行Ref.226570は定価約133万円(税込)ですが中古では150~170万円前後で推移しています。黒・白の2色展開の通称「Polar(ポーラー)」などで知られ、探検家や冒険をイメージさせるタフなモデルです。こちらもジュビリーブレスとは無縁のモデルですが、ロレックスの中ではデイトジャストやGMTとはまた異なる層から支持されており、スポーツロレックスの奥深さを感じさせます。
このように、ロレックスにはジュビリーブレスのモデル以外にも多彩なラインナップがあり、それぞれ独自の魅力と相場があります。近年の中古市場動向としては、デイトナやサブマリーナーといった超人気スポーツモデルが高騰する中で、デイトジャストやエクスプローラーといった比較的入手しやすかったモデルの相場もじわじわ上がっています。全体的にロレックスの価値が見直されている中で、ジュビリーブレスのモデルもオイスターブレスのモデルも共に高級時計としての評価を高めています。自分の好みや用途に合ったモデルを選びつつ、市場価格の知識も持っておけば、より納得のいく一本と出会えるでしょう。
ブレスレットやケースの組み合わせ・デザインの高さ
ロレックスの腕時計が「完成されたデザイン」と称賛される理由の一つに、ケース・文字盤・ブレスレットの組み合わせまで含めたトータルデザインの高さがあります。ジュビリーブレスとオイスターブレス、それぞれ見た目も装着感も異なる個性を持ちながら、着けられるモデルのケースデザインや機能と見事に調和しています。
例えば、デイトジャストの丸みを帯びたケースと輝くフルーテッドベゼルには、同じく煌びやかなジュビリーブレスがよく似合います。5連の細かなコマがケースと一体となって滑らかなラインを描き、高級感と統一感を演出します。一方、サブマリーナーやエクスプローラーなどのスポーツモデルは、頑丈なケースに3連のオイスターブレスを合わせることで、機能美とタフさを強調しています。ブレスレットの太いコマとケースのラグ(脚部分)の太さがマッチし、全体にバランスの取れたデザインとなっているのです。
また、ロレックスは素材選びや仕上げにもこだわっており、ブレスレットとケースの色味や質感が美しく調和するよう設計されています。例えばゴールドコンビのモデルでは、ケースのベゼルやリューズに使われる18Kゴールドと、ジュビリーブレス中央リンクのゴールドが同じ色調で統一され、一体感があります。ステンレススチール部分もロレックス独自の904Lスチール(オイスタースチール)を使用し、ブレスレット・ケースともに長年輝きを保つ耐食性と光沢が与えられています。
ロレックス以外のブランドでも美しいブレスレットを持つ時計は多々ありますが、ジュビリーブレスやオイスターブレスほど時計本体と切り離せない存在感を放つ例は多くありません。事実、ユーザーの中には「ブレスレットのデザインでロレックスを選んだ」という人もいるほどです。そしてそれは、単体で魅力的なだけでなく時計ヘッドと組み合わさった時に一層魅力を発揮するよう計算されたデザインだからこそ成り立つ評価でしょう。
さらに言えば、ジュビリーブレスとオイスターブレスという二大ブレスレットを擁するロレックスだからこそ、同じ時計でもブレスレットによって印象が変わる楽しみも提供できます。先述のGMTマスターIIのように、ジュビリー仕様かオイスター仕様かで雰囲気がガラリと変わり、ユーザーは自分の好みに合ったスタイルを選べます。ロレックスはブレスレットの付け替えに公式には厳格ですが、愛好家の中にはパーツを入手して自分で交換し、気分によって付け替えて楽しむ方もいます。それほどロレックスのブレスレットは一種の「完成されたパーツ」として、それ自体に魅了されている人が多いということでもあります。
このように、ロレックスの時計作りはケースからブレスレットまでトータルで追求されたデザインの高さが特徴です。ジュビリーブレスとオイスターブレス、それぞれの長所を最大限に活かす組み合わせを与えることで、時計としての完成度を極限まで高めているのです。結果として生まれるタイムピースは、機能的でありながら芸術品のような美しさを湛え、多くの人々を惹きつけ続けています。
買取・中古市場での評価と今後の価値予測
買取専門店におけるジュビリーブレスの評価
ロレックスの買取市場において、ジュビリーブレス付きモデルがどのように評価されているかを見てみましょう。結論から言えば、買取専門店でジュビリーブレスがマイナス要因とされることはありません。査定額はモデル(リファレンス番号)や年式、状態によって決まりますが、ジュビリーかオイスターかで極端に差がつくことは基本的にないのです。
むしろ重要なのは「状態」と「オリジナル性」です。ジュビリーブレスの場合、先述のように伸びや傷の程度が査定に影響します。例えばコマが痩せてスカスカになっているほどの伸びが見られる場合、買取後にブレスレット交換や修理が必要になるため、その分査定額に反映されることがあります。ただし時計本体の人気が高ければ、ブレスの痛みを考慮してもなお高額査定となるケースも多いです。例えば1980年代製デイトジャスト(Ref.16014など)でブレスレットがかなり伸びている個体でも、付属品完備で文字盤コンディションが良好なら相場以上の価格がつくこともあります。
また「オリジナル性」の点では、純正のジュビリーブレスが付いていることが重要です。稀に、過去のオーナーが社外製ブレスレットや革ベルトに交換して純正ブレスが紛失している場合がありますが、そのような場合は減額対象となります。買取店としては再販時に純正ブレスレットがないと商品の価値が下がってしまうためです。従って売却を考えるなら、購入時についてきたロレックス純正のジュビリーブレスは必ず保管しておき、一緒に査定に出すようにしましょう。
買取店のスタッフの声として聞かれるのは「ジュビリーブレス付きのモデルは年配のお客様にも人気があり、品薄になりにくい」というものです。オイスターモデルが若年層からの需要で一時的に品切れしても、ジュビリーモデルは比較的流通量が安定しており、コンスタントに売れていく傾向があります。これは買取店にとって在庫リスクが低いことを意味し、安定した高価買取につながっています。
例を挙げると、買取相場表ではGMTマスターII(青赤ベゼル)ジュビリーブレス仕様が中古Aランクで約300~310万円、同モデルのオイスターブレス仕様もほぼ同額で推移しています。またデイトジャスト36(Ref.126234)もジュビリーとオイスターで大きな差はなく、むしろ付属のブレス種別よりもダイヤルの色や素材の方が価格差を生んでいます。これらは市場においてジュビリーブレスが決して二級品ではなく、オイスターと同等に価値あるものとして扱われている証拠と言えるでしょう。
以上のことから、ジュビリーブレスだからといって買取で不利になる心配はほとんどありません。それよりも普段から丁寧に扱い良好な状態を保つこと、そして純正ブレスレット・コマ詰め後の余りコマ・保証書などの付属品を揃えておくことが高額査定のポイントになります。大切なロレックスを手放す際には、ジュビリーブレスの魅力と価値を理解してくれる信頼できる買取専門店に相談すると良いでしょう。
市場の価格動向と将来的な高級時計としての価値
ロレックス全体の価格動向を見ると、近年は定価改定による値上げや中古相場の高騰が続いており、ジュビリーブレスのモデルも例外ではありません。2020年代に入り、高級時計ブームや品薄状況を背景にロレックスの実勢価格は大幅に上昇しました。特にスポーツモデル(デイトナ・サブマリーナー等)の高騰が注目されましたが、その影響でデイトジャストを始めとするクラシックモデルの相場も底上げされています。
例えば一時期まで中古で50万円台~だった16000番台のデイトジャスト(5桁リファレンス、ジュビリーブレス仕様)も、近年では状態の良いものは80~100万円前後に値上がりしています。スポーツモデルが手の届かない価格になったことで、相対的に割安感のあったジュビリーブレスのドレスモデルに目が向き、需要が高まった面もあるでしょう。またGMTマスターIIのペプシモデルがジュビリーで復活したことで、「ジュビリーブレス良いじゃないか」と再評価する層も増え、全体の人気押し上げにつながったとも考えられます。
将来的な価値予測としては、ロレックスというブランド自体の強さから、大崩れしない安定資産である可能性が高いです。経済情勢や相場の波はあるものの、長期的に見ればロレックスの時計はおおむね値上がり傾向で推移してきました。ジュビリーブレスのモデルもまた然りで、古いものは「アンティークロレックス」としてコレクター価値が付き、新しいものも「定価以上で売れる可能性が高い実用品」として人気です。高級時計としての地位は今後も揺るがないでしょう。
特にデイトジャストのような定番モデルは、派手な投機的上昇こそないものの堅実に価値を積み上げています。モデルチェンジや記念モデルが出れば旧型がヴィンテージ扱いとなり希少性が増す、といった具合に評価が上がるケースもあります。ジュビリーブレスのデザイン自体はクラシックで普遍的なものですから、「時代遅れ」と言われた時期があっても最終的には定番として生き残り、むしろクラシックな良さとして価値づけられていくはずです。事実、バブル期に大量に販売されたコンビデイトジャストが今になって「味がある」と注目されたように、流行は巡ります。
ただし投資目的での購入にはリスクも伴うため、あくまで「将来的に値打ちが下がりにくい高級時計」くらいのスタンスで構えるのが良いでしょう。実際、ロレックスは実用品としての頑丈さやアフターサービスの安心感もあり、長期間所有するのに適したブランドです。ジュビリーブレスの快適さも相まって、買ったロレックスを売ることなく自分で使い倒す方も多いです。その結果、気が付けば購入価格以上の相場になっていたという嬉しい誤算も期待できます。
まとめると、現時点の市場動向はロレックス人気が続く限り堅調であり、ジュビリーブレスのモデルも高級時計としての価値を維持・向上させています。今後もブランドの戦略や経済情勢次第で上下はあるものの、「ジュビリーブレスだから価値が下がる」ような要素は見当たりません。自分の好きなモデルを選び大事に使えば、その時計は時を経るごとにあなた自身の歴史とともに価値を増していくことでしょう。
初心者・愛好家が知っておきたい購入前の新常識
最後に、これからロレックスを購入しようと考えている初心者や既に何本か持っている愛好家の方に向けて、「ジュビリーブレスに関する新常識」を整理します。
まず第一にお伝えしたいのは「ジュビリーブレスは決してダサくない」ということです。かつて一部で言われたような否定的評価は時代遅れであり、現代ではジュビリーブレスもオイスターブレスもそれぞれに支持層がいます。他人の意見よりも自分の感性を大切に、堂々と選んで良いのです。
その上で、購入前に押さえておくと良いポイントをいくつか挙げます。
- 試着して比較: 可能であればジュビリー仕様とオイスター仕様の両方を試着してみましょう。写真や噂のイメージと、実際に腕につけた印象はかなり異なります。ジュビリーの快適さや上品さは身に着けてこそ実感できます。
- 付属コマと取り扱い: ジュビリーブレスのサイズ調整で外したコマは必ず保管してください。将来的に手放す際や、自身の体型変化で再度サイズを変える際に必要になります。またコマを紛失すると取り寄せに費用がかかります。
- 正規品かどうか: 中古で購入する場合は、ブレスレットが純正かどうか信頼できる店で確認しましょう。ロレックスのジュビリーブレスは精巧に作られている分、市場には模造品も存在します。シリアルの刻印や仕上げの品質で見分けられますが、専門家のチェックが安心です。
- 購入後のケアを視野に: ジュビリーブレスを長く愛用するため、前述のような定期的メンテナンス費用も念頭に置いておきましょう。ロレックスの場合、購入後も適切にケアすれば数十年にわたり価値ある時計として使い続けられます。これは一種の資産とも言えます。
- 自分のスタイルを優先: 最終的に、時計選びは自分のライフスタイルとファッションに合うかどうかが大事です。「周りがスポーツモデルばかりだから自分も…」ではなく、「自分はこのジュビリーの雰囲気が好きだから選ぶ」と胸を張って言える一本を選びましょう。その方がきっと愛着も湧き、満足度も高くなります。
以上が購入前に知っておきたい新常識です。今やロレックスのジュビリーブレスは古臭いどころか、改めて注目を集める存在となっています。固定観念に縛られず、本質的な魅力に目を向けて時計選びを楽しんでください。
まとめ|ジュビリーブレスはダサくない?あなたに合うロレックスの選び方
ここまで見てきたように、ロレックスのジュビリーブレスは決して「ダサい」ものではなく、歴史と伝統に裏打ちされた上品なブレスレットです。世間の評価は時代によって揺れ動きましたが、本質的な価値は今も色褪せていません。むしろ近年ではそのクラシックな魅力が再評価され、若い世代からも支持を得るようになっています。
ジュビリーブレスは5連リンクの柔軟な造りで腕に馴染み、長時間の装用でも疲れにくい快適さがあります。また細やかな輝きが腕元を上品に彩り、ビジネスからカジュアルまで幅広いシーンで活躍します。お手入れをしながら大事に使えば、何十年経っても価値ある相棒としてあなたの時間を刻んでくれるでしょう。
ロレックス選びにおいて大切なのは、自分のスタイルに合った一本を見つけることです。ジュビリーブレスとオイスターブレス、それぞれに良さがありますから、「どちらが優れている」というより「自分はどちらが好きか」で決めて問題ありません。もしジュビリーブレスの華やかさが気に入ったなら、周囲の意見に惑わされず選択すべきですし、逆にシンプルさを求めるならオイスターを選べば良いのです。
幸いロレックスはモデルの選択肢が豊富で、ジュビリー仕様のデイトジャストやGMTマスターから、オイスター仕様のサブマリーナーやエクスプローラーまで、自分のライフスタイルにぴったりの時計が見つかるはずです。購入前にしっかり試着し、心から「これだ」と思える一本に出会えたら、それがあなたにとって最高のロレックスです。
最後に付け加えるなら、高級時計は身に着ける人の自信にもつながります。ジュビリーブレスが「ダサい」かどうかを決めるのは他人ではなくあなた自身です。自分で選んだロレックスを誇りとともに身につけていれば、その輝きはきっとあなたの魅力を引き立ててくれるでしょう。
ロレックスのジュビリーブレスはダサくなんてありません。伝統と品格を備えたこのブレスレットを選ぶことで、あなた自身のスタイルに一段と磨きがかかるに違いありません。ぜひ先入観に囚われず、あなたに合うロレックスを見つけてください。