ロレックスの秒針が動かない?! 原因と緊急対処法

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ロレックス

ロレックスは精密な高級機械式時計ですが、稀に秒針が止まってしまうトラブルが起きることがあります。
ゼンマイの巻き上げ不足や磁気、衝撃、水の浸入など様々な要因で、秒針だけがぴたりと動かなくなることがあるのです。
この記事では秒針停止の主な原因と、すぐに試せる対処法を初心者にもわかりやすく解説します。

ロレックスの秒針が動かないときの原因と対処法

ロレックスの秒針が止まる原因は多岐にわたります。機械式だからこそ起こりうるゼンマイ切れや巻き上げ不足のほか、周辺部品の故障や環境要因が関係します。
ここでは考えられる代表的な原因と、それぞれの対処法を紹介します。

ゼンマイ切れ・巻き上げ不足

ロレックスはゼンマイで駆動する自動巻き時計です。ゼンマイが切れているか、十分に巻き上げられていないと秒針は動きません。
リューズを時計回りに20~30回回してゼンマイをしっかり巻き上げてみましょう。軽い力でリューズが回る状態が正常です。
十分巻いても動かない場合はゼンマイ切れの可能性が高く、専門家による交換が必要です。

磁気帯び・衝撃による内部故障

内部のムーブメントは金属部品でできており、スマホやスピーカーなど磁界を持つ機器に近づけると磁気帯びを起こすことがあります。
磁気帯びすると歯車がくっついて動きを阻害し、秒針が止まる原因になります。また、落下や衝撃で歯車の噛み合わせがズレることもあります。
磁気帯びの場合は専用の【磁気抜き】で調整できますが、衝撃で内部が壊れた疑いがあるときは早めに修理店へ相談しましょう。

防水不良・浸水の影響

ロレックスは高い防水性能を誇りますが、リューズの締め忘れやパッキン劣化で内部に水が入り込むことがあります。
水が内部に浸入すると金属部品が錆び落ちやすくなり、潤滑油が乳化して動作不良を起こします。その結果、秒針を含む針全体が止まる恐れがあります。
水濡れが疑われる場合は速やかに専門店で点検・修理を依頼しましょう。放置せず、内部のサビを広げないことが重要です。

ベゼル・ケースの固着・破損

潜水用ベゼルを搭載するモデルなどで、ベゼルとケースの間に汗や塵が入り込むと固着することがあります。
ベゼルが固着すると内部に余分な負荷がかかり、秒針まで動かなくなる場合があります。また、ケースやブレスレットが強い衝撃で破損すると内部にも影響が及ぶことがあります。
こうした外装トラブルに気づいたら、自分で無理に動かさずに早めに掃除や修理をしましょう。

針・文字盤の不具合

秒針や長針が外れたり、針どうしが絡まったりすると針自体が動かなくなります。
秒針だけでなく長針も止まっている場合、時計内部ではなく針周辺に異常が起きている可能性があります。針を自分で付け直すことは難しいため、専門店で調整してもらいましょう。

秒針停止は正常な機能?ハック機能と見極め方

ロレックスには「ハック機能 (ストップセコンド機能)」が搭載されたモデルがあります。これは時刻合わせの際にリューズを引くと秒針が止まる機能です。
暗闇で時計を正確にそろえるための機能であり、停止しても故障ではありません。ここではハック機能の仕組みと、故障との見分け方を解説します。

ロレックスのハック機能とは

ハック機能は、リューズ操作と連動して秒針を一時停止させる機能です。リューズを引くと内蔵されたバーが秒針を止め、時刻調整が容易になります。
これは特に軍用時計に由来する機能で、軍隊が正確に時間を合わせるために採用されてきました。現在の多くのロレックス機械式モデルに搭載されています。

時刻合わせによる秒針停止は正常

ハック機能付きモデルでは、リューズを引っぱるだけで秒針が止まります。時計の針を合わせ終わったらリューズを元に戻し、ネジ込んで動作状態に戻します。
つまり、時刻合わせの最中に秒針が止まっているのは正常な動作です。リューズを閉めた後で秒針が再び動き出せば問題ありません。

ハック機能のないモデルの場合

ハック機能のない古いモデルや一部のドレスウォッチでは、リューズ操作時に秒針が止まらないものもあります。また、クォーツ式ロレックス(例:オイスタークォーツ)では電池切れで秒針が止まることがあります。
これらのモデルで時刻合わせ中も秒針が動いたままになっている場合は正常ですが、合わせている最中でも止まったまま動かないときは故障の可能性を疑いましょう。

リューズ巻き上げと自動巻きで動力を確認

まずは時計本体の動力をチェックしましょう。ロレックスは自動巻き時計なので腕の動きやリューズ巻き上げでゼンマイが巻かれます。基本操作を見直せば復旧する場合もあります。

リューズでゼンマイを巻き上げる

リューズ (竜頭) を時計回りに回し、ゼンマイを巻き上げます。作動していないと感じたときは、まず20~30回ほどゆっくりと巻いてみてください。
軽い力で回るのが正常で、無理に力をかけすぎないようにします。これで時計が動き始めれば、単にゼンマイ不足だったことになります。

腕の動きで自動巻き機能を活用

普段からなるべく時計を着用し、腕を動かすことも効果的です。腕の振動で回転錘 (ローター) が回り、自動的にゼンマイが巻き上がります。
着用機会が少ない方は、数分間軽く手で振るだけでも内部に動力を補充できます。これで秒針が動き始めることがあります。

リューズの位置と締め忘れの確認

ネジ込み式リューズが十分に締まりきっていないと、防水機能が働かないだけでなく時計自体が正しく作動しないことがあります。
リューズを前に押し込んで「カチッ」と閉めた状態を確認しましょう。リューズが適切に設定されていれば、もう一度巻き上げや時間合わせを行い、作動を確かめてください。

内部部品の摩耗や故障が原因の場合

時計内部には多くの精密な歯車や部品が組み込まれており、長年使い続けると摩耗や劣化が避けられません。潤滑油の劣化や部品破損も秒針停止の要因となります。

潤滑油劣化・油切れ

内部の歯車には潤滑油が塗られており、動作を滑らかに保っています。しかし、使用状況や経年でオイルが劣化したり蒸発したりすると油切れ状態になります。
油が切れると歯車の回転に大きな抵抗が生じ、針の動きが止まることがあります。定期的なオーバーホールで内部洗浄と油注油を行えば、スムーズな作動を維持できます。

歯車や部品の摩耗・破損

長年の使用や落下などで歯車が削れたり、内部パーツが壊れたりすることがあります。歯車が嚙み合わなくなれば動力が伝わらず、ロレックス全体が止まる原因になります。
こうした内部摩耗や破損は外見からは判断が難しく、専門的な分解点検が必要です。状態によっては部品交換が必要になるため、お早めの修理相談をおすすめします。

誤操作による内部損傷

カレンダー早送りを禁止時間帯(夜8時~翌朝4時など)に行うと、日付送り用の歯車に負荷がかかり、歯車同士が噛み合ってしまう場合があります。
この状態で無理に日付を進めると内部部品がズレたり折れたりして、時計が止まることがあります。取扱説明書に記載されている日時の調整方法を守り、誤操作に注意しましょう。

修理を検討すべき症状・正規店と修理業者の使い分け

上記の方法でも改善しないときは、専門家による点検が必要です。ロレックスは高精密機械なので、自力での分解・修理はリスクが高いです。以下のポイントを参考に、修理の依頼先を検討しましょう。

自分で解決できないときの目安

リューズ操作や簡単な対処で動かない場合、内部に大きな問題がある可能性があります。また、秒針が全く動かない、リューズが固くて回らないといった症状がある場合は、自力解決は困難です。
そのようなサインがあれば、早めにプロに診せるべきです。周囲に時計店があれば問い合わせるか、コレクション店のメンテナンス相談を利用しましょう。

ロレックス正規サービスのメリット・デメリット

拠点 メリット デメリット
ロレックス正規店 熟練の公式技術者が担当
純正部品を使用で安心
修理保証が付く
修理期間が長い(数週間)
費用が高額になりがち
民間修理店 費用が抑えられる
短期間での対応が可能
非純正部品使用の場合も
純正保証が受けられない恐れ

民間修理店のメリット・注意点

民間の時計修理店でもロレックスの修理を受け付けています。利点はコストが抑えられることと納期が短いことです。ただし、部品の供給能力や保証面に差が出る場合があります。
非純正部品を使う店では正規保証が失効する可能性もあるため、利用前に「純正部品を使用しているか」「保証は付くか」を確認してください。

依頼前に確認したいポイント

修理依頼時は、購入した販売店や保証書の有無もチェックしましょう。保証期間内であれば無償・有償の範囲が変わります。また、不明点は事前に見積もりを取り、修理内容と費用を明確にしておくことが安心です。

ロレックスを長く使うための日常ケア・予防法

ロレックスは定期的なメンテナンスで真価を発揮します。日頃から適切に扱うことで、秒針のトラブルを未然に防ぐことができます。

定期的なオーバーホールの実施

ロレックスの社内推奨では、通常10年以内に一度オーバーホールを受けることが勧められています。使用状況によりますが、3~5年周期で点検・内部洗浄を行えば内部油の劣化を防ぎ、長期的な性能維持につながります。

リューズ操作や巻き上げの注意

リューズは時計内部と直結する重要パーツです。巻き上げ時は力任せに回さず、軽い力でスムーズに操作しましょう。自動巻きを過信せず、たまには手巻きでゼンマイを巻いておくとよいでしょう。また、時計合わせは正しい方向で行い、禁止時間を避けることが摩耗防止になります。

磁気対策・防水管理に気を配る

日常では磁気源(スマホや電化製品)から時計を遠ざけることが基本です。腕時計と磁気製品の間には5cm以上の距離を保つと安全です。また、防水性は経年で低下します。温泉やシャワーに入るときは必ず時計を外し、リューズの締め忘れにも注意しましょう。

気温変化と着用習慣の見直し

急激な温度変化や湿度も内部に悪影響です。夏場や冬場の過酷な状況では、着用時間を調節し、定期的に時計の状態を確認しましょう。また、長期間使用しない場合でもたまに動かしておくと内部の油膜が保たれ、トラブルを防げます。

まとめ

ロレックスの秒針が動かない原因は様々ですが、まずはリューズ巻き上げやハック機能を確認し、簡単に解決できないか試してみることが大切です。
それでも動かない場合、磁気帯びや水入り、ムーブメントの摩耗などが考えられます。自己判断で開けるのではなく、専門店で点検することをおすすめします。
日頃から定期オーバーホールや適切な取り扱いで予防することで、大切なロレックスを長く快適に使い続けましょう。

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