ロレックスのオーバーホールはどこへ出すべきか?【時計と一生付き合えるオーバーホール術】

[PR]

ロレックス

ロレックスのオーバーホールはどこへ出すべきか悩む方は多いでしょう。
定期的なメンテナンスは時計を守るために欠かせませんが、正規サービスと民間修理店とでは費用、期間、保証内容などが大きく異なります。
本記事では、オーバーホールの概要や依頼先の選び方、料金相場などを詳しく解説し、安心して時計と一生付き合うためのポイントを紹介します。
オーバーホールの必要性や最適な依頼先を事例や比較データとともに徹底解説します。
時計好きも納得の知識を身につけ、正しい選択で愛機のパフォーマンスと価値を維持しましょう。

目次

ロレックスのオーバーホールはどこへ出すべきか?

ロレックスオーバーホールとは?

オーバーホールとは時計を分解して内部の部品を清掃・点検し、劣化した潤滑油を入れ替えて注油し、再組み立てする総合メンテナンスのことです。
具体的には、ムーブメントを一度すべて分解し、超音波洗浄などで部品の汚れや古い油を落とします。その後、新しい油をさしながら組み直し、時間精度を計測・調整します。最後にパッキンを交換して防水テストを行い、ケースやブレスレットの外装も研磨して仕上げます。
このような手厚い点検・整備を通じて、時計本来の精度と防水性能を取り戻します。

オーバーホールの必要性と頻度

ロレックスは高精度・高耐久を誇るものの、機械式時計である以上は定期的なメンテナンスが必要です。長年使用すると潤滑油が劣化して油切れ状態になり、歯車が摩耗するなどの不具合につながります。
ロレックス公式では「10年以内に一度のオーバーホール」が推奨されていますが、実際には精度維持の観点から 約3~5年ごと に点検・オーバーホールを行うのが望ましいとされています。特に日常的に使用している場合や、遅れや進みが目立ってきたと感じたら早めの点検をお勧めします。定期的なオーバーホールで内部の摩耗を防ぎ、故障や重大なトラブルを未然に防止できます。
正確な時刻保持や防水性能の維持のためにも、長く安心して使用するためにはこの頻度での実施を心掛けましょう。

オーバーホールにかかる期間

オーバーホールに要する時間は依頼先によって異なりますが、概ね 正規サービスで3~6週間程度 、民間修理店で2~4週間程度 が目安です。
正規店の場合、申し込みや送付(あるいは持ち込み)から完成まで通常は1ヶ月以上かかることが多く、時計の込具合によってはそれ以上長引く場合もあります。
民間修理業者(時計専門店)では、迅速対応できる業者であれば2~3週間ほどで完了することが一般的です。ただし、複雑な機構(クロノグラフや年次カレンダーなど)のモデルや、部品交換が多数必要な場合はさらに時間を要することがあります。
いずれにせよ、時計は完成まで数週間~1ヶ月程度要することを見込んで計画しましょう。急ぐ場合は事前に納期確認をしておくと安心です。

ロレックスオーバーホールを依頼する際の選択肢

正規店でのオーバーホールのメリット

  • 【純正部品使用】日本ロレックス公認のサービスセンターでは 100%純正パーツ を使用してメンテナンスを行います。文字盤や針、竜頭など交換が必要な部品も純正品で対応するため、時計本来の品質と資産価値を維持できます。
  • 【技術・設備の保証】公認サービスセンターには厳しいトレーニングを積んだ技術者が在籍しており、最新の設備とマニュアルに基づいて整備されます。高度な技術力で精度を追求し、細部まで丁寧に調整します。
  • 【メーカー保証付き】オーバーホール完了後は 2年間の国際保証 が付与されます。万が一、整備後に不具合が発生した場合でも、保証期間内であれば追加料金なしで再修理・調整を受けられる安心があります。
  • 【アフターサービスが充実】日本全国の正規販売店やサービスセンターでサポートが受けられ、メーカーならではのサポート体制が整っています。オーバーホール履歴がロレックス公式に記録されるため、将来の査定・買取時にもプラスに働きます。

日本ロレックス技術公認店一覧

  • 日本ロレックス公式サービスセンター:
    札幌サービスセンター、仙台サービスセンター、東京サービスセンター(丸の内)、東京サービスセンター(東陽町・郵送専用)、名古屋サービスセンター、大阪サービスセンター(郵送専用)、広島サービスセンター、福岡サービスセンター などがあります。これらはすべて日本ロレックス直営の拠点です。
  • ロレックス ブティック・サービスカウンター:
    全国の主要百貨店や正規ショップ内に設置されたロレックスブティックやサービスカウンターでもメンテナンス受付が可能です。例えば銀座や心斎橋、大阪、名古屋、福岡三越などの店舗内に専用カウンターがあります。
  • 正規時計店(技術公認店):
    日本ロレックスから技術認定を受けた正規販売店にも、時計技術者が在籍する店舗があります。これらのショップでは、日本ロレックスと同一の修理メニューを同一料金で受けられる場合がありますが、サービスセンターと同様に高い信頼性と同価格帯の設定です。

正規店以外の選択肢:民間業者のメリット・デメリット

  • 【メリット】民間の時計修理業者(独立系の時計店や修理専門店)に依頼すると、オーバーホール費用が安く済むことが最大の魅力です。一般に正規オーバーホールの料金の 半額~7割程度 が相場と言われ、同等の品質の整備を格安で受けられるケースもあります。納期も比較的短く、持ち込み店によっては最短2週間程度で対応してくれるところもあります。また、古いモデルやアンティークの時計でも、部品の流通量が多いロレックスなら修理可能な場合が多いです。
  • 【デメリット】一方で、民間業者は技術力や品質にばらつきがあります。ショップによっては非純正パーツを使ったり、保証期間が短いことがあるため、「安かろう悪かろう」の業者を選ぶとトラブルになる可能性もあります。民間業者に依頼する場合は、①時計修理技能士などの資格保持者が在籍しているか、②実績や口コミで信頼できるか、③アフター保証はどれくらいか、などをよく確認することが重要です。安さだけで選ぶと長期的に見て後悔することもあるため、技術力と信頼性を重視するべきです。

ロレックスオーバーホールの料金について

正規店および民間業者の料金比較

項目 日本ロレックス(正規店) 民間修理業者
基本オーバーホール料金 モデルにより異なるが、自動巻3針モデルで約65,000~75,000円、クロノグラフで約90,000~110,000円程度(部品交換前) 店舗により差があるが概ね30,000~50,000円程度
交換部品代 純正部品代は別途。部品代・作業料共に高額になる場合がある 部品代が追加になる場合が多いが、独自調達で安価な業者もある
仕上がり期間 3~6週間程度(人気モデルや混雑時は長くなる) 2~4週間程度(早い業者では2週間以内)
保証期間 オーバーホール完了後2年間のメーカー保証 多くの業者で6ヶ月~1年程度の保証
パーツの純正度 100%純正部品使用保証 多くは純正部品だが、一部業者は代用品や再生品の場合あり

オーバーホール料金の相場と見積もりの流れ

オーバーホール料金の相場は先述の通りモデルにより幅がありますが、一般的には総額で6万~10万円を見込んでおくと安心です。正規サービスでは上記の基本料金に加え交換部品の費用が加算されるため、部品交換が多い場合は最終的に10万円を超えることがあります。一方、民間業者では基本価格が安い分、交換部品代を含めても正規店より割安で収まるケースが多いです。
見積もりの流れとしては、まず依頼先(正規店・購入店・修理店)に時計を持ち込むか郵送し、技術者が時計の状態を点検します。点検後、必要な作業と部品交換の有無を確認して正式見積もりが提示されます。正規店ではこの見積もりまでが通常無料で行われ、見積内容に同意してから正式に修理が始まります。民間業者でも事前に概算見積もりを出してくれるところが多いので、まずは問い合わせて比較すると良いでしょう。
なお、見積りでは「時計の状態」と「希望するメンテナンス範囲」を伝えることで、より正確な金額がわかります。予算や時計の使用状況に応じて、必要な整備だけを依頼するのも一つの方法です。

ロレックスオーバーホール料金正規の詳細

日本ロレックスの正規オーバーホール料金はモデルごとに細かく設定されています。例えば人気の3針モデル(デイトジャストやエクスプローラー)では約65,000~75,000円(税別)が基本料金の目安です。デイデイトなどの高級モデルは約88,000円前後、クロノグラフ系のデイトナやGMTマスターIIでは約90,000~110,000円になります(いずれも基本料金・税別)。これらに加えて部品交換費用が加算されるため、ガラス交換やゼンマイ交換、外装交換が発生すると総額は70,000円~100,000円以上になることが多いです。
例えば、RasInなどの調査によれば、サブマリーナーの基本オーバーホール料金は約47,000円~となっています(税抜き、新参考値)。ただし 2024年以降 ロレックスは度々価格改定を行っており、現在は先述のような相場です。最新の正規価格は日本ロレックスのサービスセンターや公表資料で確認できます。
部品交換例としては、リューズやパッキンは消耗品なので交換されますし、傷が入った風防(ガラス)もオプションで取り替えられます。またケース・ブレスの研磨やベルト調整なども別途依頼できます。見積もり時にどこまで対応するか相談し、料金と作業内容を把握してから依頼することが重要です。

失敗しないオーバーホール依頼方法

オーバーホールの依頼先を選ぶ際の注意点

  • 【技術者の資格・実績】時計修理技能士(1級など)の資格保持者が在籍しているか確認しましょう。技術者の経歴や工房の実績が公開されている業者は信頼度が高く、安心して依頼できます。
  • 【保証内容と期間】オーバーホール後の動作保証が付いているか、保証期間はどれくらいかを必ずチェックしましょう。正規店なら2年保証、民間店でも1年前後の保証が一般的ですが、業者によって差があります。
  • 【純正パーツの使用保証】交換部品に純正品が使われるか確認してください。一部の独立店では経費削減のため純正外品を使うことがありますが、長期的に見て純正部品使用を約束してくれる工房が望ましいです。
  • 【評判・口コミ】ネット上の口コミや知人の評判を参考にしましょう。評判が良い業者は安心感がありますが、悪い評価が多い場合は避けたほうが無難です。特にアフター対応や仕上がりの評判に注目すると良いでしょう。
  • 【見積り・料金表示の明瞭さ】見積もりが無料か、料金体系が明確かを確認します。不明瞭な料金設定や口約束のみの業者はトラブルのもとです。見積書に作業内容と料金が細かく記載されるか、追加料金の説明があるかをチェックしましょう。

郵送での依頼が可能な店舗

多くのロレックス正規サービスセンターおよび時計修理専門店では郵送受付にも対応しています。日本ロレックスは無料の梱包キットを提供しており、公式サイトで申し込むと自宅に届くキットに時計を梱包して送るだけで依頼が完了します。郵送の場合、着払いでサービスセンターに時計を送ることができます。
また、民間の優良修理業者でも全国対応の宅配サービスを用意しているところが増えています。例えば、知名度の高い時計修理工房や大手時計店では、Web申し込みで梱包キットを送付、発送後はメールや電話で状況を連絡してくれるサービスがあります。郵送依頼を利用すれば近くに店舗がなくても依頼可能ですので、送料補助や追跡サービスの有無などを確認して送付しましょう。

持ち込み依頼と電話相談の流れ

  1. 【事前連絡】まずは依頼先に電話やWebで連絡し、予約状況や受付可能な期間を確認します。特に正規店は混雑していることが多いので、持ち込み日時を事前に予約するとスムーズです。
  2. 【見積もり・時計受付】時計を持参または送付したら、技術者が時計の状態を点検し、必要なオーバーホール内容を確認します。この場で概算見積もりが提示されるため、不明な点は質問しておきます。
  3. 【依頼内容の確定】見積もり内容(作業項目・交換部品・料金)に納得したら、正式にオーバーホールを依頼します。正規店では書面による修理承諾が必要な場合があります。
  4. 【完了連絡・支払い】オーバーホールが完了すると通知があります。持ち込みの場合は店舗で、郵送の場合は依頼した先から返送されます。受け取り時に料金を支払い、保証書やメンテ記録を受け取ります。

電話相談で概算を知りたい場合は、型番や症状を伝えると目安金額を教えてくれることがあります。郵送キットを利用する場合は、依頼先の指示に従って丁寧に梱包して送付しましょう。

ロレックスのオーバーホールに関するよくある質問(FAQ)

ロレックスオーバーホールを断られた場合の対処法

正規サービスでオーバーホールを断られる原因としては、社外改造が行われている場合が多いです。例えば、純正でないカスタムダイヤルや交換リューズが付いているとメーカーは受け付けを拒否することがあります。また、パーツが手配不能なヴィンテージモデルや激しい損傷がある場合も断られることがあります。
こうした場合は、専門の修理業者に相談しましょう。民間修理店の中には改造品やアンティークに対応できるところがあります。ただし、改造品はオリジナル性が失われているため、買取価格が下がるリスクがあることは理解しておきます。正規店に断られたらまずは販売店に状況を確認し、やむなく民間業者へ依頼する際は信頼できる工房を慎重に選ぶことが大切です。

オーバーホール後のアフターサービスについて

ロレックス正規サービスでオーバーホールを受けた場合、完了後に 国際保証カード が発行され、修理内容とともに2年間の保証が付与されます。保証期間中に製品不具合が生じた場合は、同じサービスセンターで無償対応を受けることができます。また、オーバーホール時に交換した部品(防水パッキンやゼンマイなど)にも同様に保証が適用されます。民間業者の場合、多くは6ヶ月~1年程度の保証を付与しますが、業者によって期間や条件は異なります。受け取り後は保証書と納品書を大切に保管し、万が一の不具合時には期限内に相談しましょう。
オーバーホール後は時計の状態がリフレッシュされているため、防水試験や精度検査に合格した上で手元に戻ってきます。アフターサービスとして、引き渡し後も問題なく動作するか、普段通りに使用して問題ないかを確認しておくことが重要です。万一、異常があればすぐに連絡し、保証対応してもらいましょう。

オーバーホール後の防水性と動作チェック

オーバーホールの際には必ず防水テストが行われます。新しいパッキン(ガスケット)に交換された後、専用の防水検査機器で水圧試験を実施し、防水性能が保たれているかを確認します。日常生活用防水以上のモデル(サブマリーナなどダイバーズウォッチ)では、規定の水深に耐えることを確認する耐水試験が行われます。そのため、オーバーホール直後は防水性能が新品同様になります。
また、精度チェックも入念に行われます。専用のタイミングマシンで複数姿勢の精度を測定し、必要に応じて緩急調整が行われます。オーバーホール後は基準範囲内の精度(ロレックス純正では日差±4~6秒程度)に調整されているのが通常です。時計が手元に戻ったら、1日~2日ほど試験的に身に着けて正常に動作しているか、時刻ズレがないか確認しましょう。万一気になる点があれば、再度依頼したサービスセンターに検査を依頼します。

ロレックスオーバーホールの実績と評判

ユーザーの口コミから見る人気のオーバーホール業者

ロレックスオーナーからは、正規サービスや民間修理店の利用経験がSNSや掲示板でよく共有されています。口コミでは「GINZA RASIN」や「Chronos」、「BigMoon」といった大手時計店のメンテナンス部門が高評価を得ています。これらのショップは正規修理同等の技術者を抱えており、アフターサービスも手厚いことで知られています。また、WatchCompanyのようにロレックス元技術者が独立して運営する工房も信頼度が高いと評判です。
一般的に好評なポイントは「対応が迅速」「技術者の知識が深い」「仕上がりが綺麗」「保証がしっかりしている」といった点です。一方で口コミの少ない小規模店は実態がわかりにくいため避ける人が多いです。依頼前にネット検索して評判を調べるとともに、実際に店舗に問い合わせることで安心感を得ましょう。

修理業者の技術力と信頼性

時計修理業者の技術力は 時計技能士の資格保有者 が在籍しているかが一つの目安になります。日本では時計修理技能士(3級~1級)が国家資格として存在し、1級技能士は高度な知識と技術を証明するものです。修理工房のウェブサイトや店舗案内に技能士の有無や社内風景が掲載されている場合は信頼度が高いと言えます。
また、修理実績数や修理専門年数も参考になります。複数年に渡り多くのロレックスを扱ってきた業者は知見が豊富でトラブル対応経験も蓄積されています。さらにメーカーとの協力実績や時計店提携の有無も信頼性の指標です。修理作業は微細なため、適切な環境と機材が必要ですが、一定の規模で工房を運営している業者であれば安心感があります。
最後に、サービス内容の透明性も重要です。事前見積もりや交換部品の説明が明確で、疑問点に丁寧に答えてくれる業者を選ぶことで、トラブルなく満足度の高いオーバーホールが期待できます。

業者選びの参考になる評価基準

  • 【保証とアフター】オーバーホール後の保証期間の長さと保証範囲を確認します。メーカー保証に近い2年保証や、トラブル時のサポートが充実している業者は信頼できます。
  • 【実績数・口コミ】依頼者のレビュー件数や平均評価、友人・知人の推薦があるか調べましょう。高評価のショップは技術力が高い傾向があります。
  • 【見積りの丁寧さ】見積書に作業内容・部品代・工賃が詳しく記載されるか、納期の目安が示されるかをチェック。質問にも分かりやすく答えてくれる業者は安心です。
  • 【資格・提携先】有資格者の在籍や、時計店などとの提携があるかを確認します。提携店がある場合は安定的に部品供給や技術連携が行われていることが期待できます。
  • 【価格と内容のバランス】極端に安い見積もりは技術力不足の可能性があります。適正価格でかつ丁寧な対応をしてくれる業者を選びましょう。価格だけでなく、作業内容や保証で判断することが重要です。

ロレックスオーバーホールの流れと注意点

全体の流れと所要時間

  1. 受付・見積もり:時計を依頼先に持参または送付し、技術者が状態をチェックします。必要なオーバーホール作業と交換部品の有無を確認し、見積もりを提示します(正規店は通常無料)。
  2. 分解・洗浄:ムーブメントを完全に分解し、各部品を超音波洗浄機で洗浄します。外装(ケース・ブレス)も専用溶剤で洗い、磨き工程に移る準備を行います。
  3. 組み立て・注油:分解した部品を一つずつ組み立て、必要箇所に新しい潤滑油を注します。ゼンマイや歯車などの主要部品を正確に再配置し、動作試験を行いながら時刻精度を調整します。
  4. 防水・精度検査:組立後、パッキンを交換して防水試験を行います。機械には専用のタイミングマシンで歩度計測を実施し、各姿勢で精度が適正か確認します。基準値を満たすまで微調整を繰り返します。
  5. 外装仕上げ・完了:ケースとブレスレットを研磨し、傷を目立たなくします。仕上げ後、最終検品を経て保証書を発行し、依頼者に時計を引き渡します。

この一連の流れで、標準的なオーバーホールには3~6週間程度を見込んでください。作業内容によっては追加日数が発生することがあります。依頼時には余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

修理・交換が必要な部品の可能性

オーバーホールでは以下のようなパーツが交換対象となることが一般的です。

  • ガラス(風防):キズや曇りがある場合、交換すると新品同様の視認性が回復します。
  • リューズ・チューブ・パッキン:経年劣化で防水性能を維持できなくなるため、新品に交換されます。
  • ゼンマイ(香箱):長年使用すると弾力が衰えるので、精度維持のために交換されることがあります。
  • ブレスレットのコマ・ピン:緩みや伸びが目立つ場合は、コマの交換やブレスレット再調整で対応します。
  • その他内部部品:機構の摩耗が見られる場合は歯車や歯車軸、ローターなどの交換を行うことがあります。

メンテナンス後に時計の動作不良や防水漏れを防ぐため、これらの消耗品は早めに交換しておくのが得策です。またヴィンテージモデルなどで純正部品が入手困難な場合は、先にショップへ相談して対応可能か確認することをお勧めします。

メンテナンス後の保管と利用方法

オーバーホール後は、時計を適切に保管・使用することでその効果を長持ちさせます。

  • 【保管】使わない間は高温多湿を避け、直射日光の当たらない乾燥した場所で保管します。自動巻きモデルはゼンマイが緩まないよう、週1回程度は手で巻き直すか、少し身に着けて回しておくと良いでしょう。防湿庫などに入れておくと理想的です。
  • 【利用】オーバーホール後は新品同様の動作精度になっていますが、長期間使わない場合は月1回程度は時刻合わせをしましょう。また、使用時は強い衝撃や急な温度変化を避けることで部品への負担を軽減できます。
  • 【防水チェック】分解・洗浄後は新品のパッキンを装着していますが、オーバーホールから年単位で使用すると防水性能は徐々に低下します。水中使用を続ける方は1年~数年ごとに防水検査を受けることを推奨します。
  • 【書類保管】オーバーホールの保証書や見積書、レシートなどは大切に保管しましょう。次回オーバーホールや売却時に役立つ重要な記録になります。
  • 【定期メンテナンス】ロレックスはオーバーホールなしでも動き続けるほど堅牢ですが、記録に基づく定期メンテナンス(前述の3~5年周期)を忘れずに行うことが、時計を長く健康に保つ秘訣です。

オーバーホール後に「軽くなった」と感じるほど磨きがかかっている場合もありますが、急激な環境変化や高温にさらすのは避けることで、コンディションを維持しやすくなります。適切に取り扱い、メンテナンス後も大切に使用しましょう。

特集記事

TOP
CLOSE